友人と起業する際の注意点

友人と起業するというお話を聞くことがよくあります。

友人と意見が一致している間は問題ないのですが,意見が分かれてしまった場合,出資割合が大きな意味を持ってきます。

⑴ 出資割合の重要性

株式会社の場合,原則として,出資割合がそのまま株主総会での議決権の割合となります。

そのため,出資割合によって会社経営の決定権が誰にあるのかが決まります。

⑵ 普通決議と特別決議

株主総会決議には,普通決議,特別決議,特殊決議があります。

例えば,取締役の選任は普通決議によって行われます。特別決議は,重要事項についての決議であり,例えば,会社の合併を行うためには特別決議が必要となります。

そして,普通決議を行うためには出席株主の議決権の過半数の賛成が必要となり,特別決議を行うためには出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要となります。

⑶ 出資割合と決定権の関係

「AさんとBさんが2人でお金を出し合って(出資して)会社を設立する」という事例について考えてみたいと思います。

①AさんとBさんがそれぞれ50%ずつ出資する場合

この場合,AさんとBさんが対等な関係で会社経営を行うことができそうですが,二人の意見が異なる場合には,どちらも議決権の過半数を持っていないため,何も決められなくなってしまうおそれがあります。

②Aさんが51%,Bさんが49%を出資する場合

この場合には,株主総会の普通決議は,Aさんの思い通りに行うことができます。他方,株主総会の特別決議については,どちらも議決権の3分の2を持っていないため,二人の意見が異なる場合には行うことができません。

③Aさんが67%,Bさんが33%を出資する場合

この場合には,株主総会の普通決議も特別決議もAさんの思い通りに行うことができ,二人の意見が異なる場合でも,物事を決められなくなることはありません。

⑷ まとめ

このように,出資割合は,単に誰がどれだけお金を出すかということだけでなく,誰が会社経営の決定権を持つのか,意見対立があった場合にどのような状況となるのかと深くかかわる問題ですので,しっかりと考えた上で決めることが不可欠です。

名古屋駅内の「名古屋うまいもん通り」拡大!

名古屋駅前は,従来からある「JRセントラルタワーズ」「ミッドランドスクエア」「ルーセントタワー」などに加えて,最近「JPタワー名古屋」ができ,今後,「大名古屋ビルヂング」「JRゲートタワー」などの建設が進んでおり,急速な開発が行われております。

このようにJR名古屋駅桜通り口側の開発の勢いがすさまじいので,そちらに目が行きがちですが,つい最近,太閤通り口(銀時計がある方です)でも「名古屋うまいもん通り」のリニューアルがありました。

従来から「名古屋うまいもん通り」はあったのですが,今回のリニューアルでそのエリアが拡大され,お店の数が増えました。

名古屋駅付近はとても人が多く,特に土日にはどこも行列ができていてなかなかお店に入れないことも多いので,お店が増えるのは嬉しいことです。

この通りには「ひつまぶし」など「名古屋めし」を扱っているお店も多くありますので,名古屋以外の地域から来られた方も一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

司法修習同期の結婚式

今日はウエスティンナゴヤキャッスルで司法修習の同期の友人の結婚式がありました。

友人が弁護士をしていることもあり,出席者に弁護士の方が結構いました。

式場の窓からは名古屋城が見えました。

とても素敵な結婚式でした。

また,久々に会った友人も多く,思い出話や情報交換ができ,有意義な時間を過ごすことができました。

弁護士の就職活動の方法③(勤務条件)

勤務先を選ぶ際にほとんどの方は,給与の額を気にするかと思いますが,弁護士の場合,単純に給与の額だけで比較することはできません。

まず,新人弁護士にとって軽くない負担となるのが弁護士会費ですが,これが事務所負担なのか個人負担なのかによって,年間何十万円と負担額が変わってきます。

事務所によっては,給与●●万円(弁護士会費分を含む)などとしているところもあります。

また,国選事件等の報酬の取扱いも重要です。全額個人の報酬となる事務所もあれば,全額事務所に入れることになっている事務所,一部だけ経費として事務所に入れる事務所など,国選報酬に関する取扱いは事務所によって様々です。

さらに,健康保険,厚生年金保険といった社会保険に加入できるかも重要なポイントです。

その他にも細かな補助等がある場合もあります(例えば,弁護士法人心では,交際費の一部を事務所が負担する制度があります)。

新卒の方の場合,どうしても給与の額に目が行きがちですが,上記のように,給与の額以外にも確認しておくべきポイントがあります。

近年は,募集要項等で上記事項を公開している法律事務所も多くありますので,事前にしっかりと確認しておくことが大切です。

弁護士の就職活動の方法②(履歴書の書き方)

民間企業の就職活動と同じく,法律事務所への就職活動でも履歴書は重要です。

法律事務所に出す履歴書といっても重要な点は,通常の履歴書と同じです。

証明写真を貼り忘れる,ふりがなを書き忘れる,学校の入学・卒業の年を間違える,職歴欄に「アルバイトを含む」とあるのにアルバイトを書き忘れるなどのミスが意外とあります。

ちょっとしたミスなのですが,どうしても第一印象が悪くなってしまいがちですので,しっかりと見直すことが重要です。

学歴欄は,大学以降を書く方がいますが,少なくとも高校は書いた方がよいと思います。どこの高校出身かは一つの指標となりうるからです。

また,法科大学院については未修か既修かを書いた方がよいかと思います。入学と卒業の時期だけでは,未修なのか,既修で留年しているのかがわかりません。

法律事務所に出す履歴書でよくあるものとして,「興味のある法律分野」という項目があります。

正直に書くのはよいのですが,志望した事務所で扱っていない分野だと「どうしてうちの事務所なのか?」という疑問を持たれかねません。

志望した事務所で扱っていない分野を書く場合には,その分野に興味があるのにどうして当該事務所を志望するのかということがわかるように書くと印象がよいかと思います。

また,よくある疑問として,手書きで書くか,ワープロソフトで書くかという点がありますが,私個人の考えとしては,読みにくくなければどちらでも問題ありません。

以上はほとんど形式面の話ですが,内容をしっかりと読んでもらうためにも,形式面の基本をしっかりと押さえておくことは重要です。

弁護士の就職活動の方法①(事務所の見つけ方)

今回の記事は,弁護士事務所への就職活動を考えている方に向けて書いています。

就職活動を進める上でまず大切なことは,求人を出している事務所を見つけることです。

一昔前は,先輩等に紹介してもらうというのが多かったかと思いますが,現在それ以外にも様々な方法があります。

①弁護士の求人サイトを利用する

弁護士事務所を探す上で,有用なサイトとして,「アットリーガル」と「ジュリナビ」があります。

これらのサイトには,多くの法律事務所が掲載されており,事務所探しにとても役立ちます。

また,日弁連が行っている「ひまわり求人求職ナビ」も多くの求人情報が出ています。

②合同説明会に参加する

各地域の弁護士会が合同説明会を開催しています。

このような合同説明会には,弁護士の採用に意欲的な事務所が多く参加していますので,是非参加すべきです。

弁護士会以外にも,法科大学院や司法試験予備校等が合同説明会を開催することもありますので,情報を収集しておくことが重要です。

③インターネットの検索エンジンで検索する

「弁護士 採用 名古屋」などのキーワードで検索すると求人を出している弁護士事務所が出てくることが多いです。

この方法により,大手求人サイトには掲載されていないような求人情報が手に入ることがあります。

弁護士法人心では,弁護士の求人・採用サイトをご用意していますので,興味のある方はご覧ください。

弁護士の就職活動時期

大卒の就職活動の開始時期をどうするかが話題になっていますが,弁護士の就職活動時期は少し違います。

弁護士になるまでの流れは,①法科大学院を修了(3月),②司法試験受験(5月),③司法試験合格発表(9月),④司法修習開始(12月),⑤司法修習修了(翌12月),⑥弁護士登録(翌12月)となっています。

早い人は司法試験受験直後から就職活動を始めます。

この時期に採用活動をしているのは大手の法律事務所が多いように思います。

この時期だとまだ司法試験の結果が出ていないため,内定を出しても,司法試験に合格しなければ,弁護士として来てもらうことができません。そのため,採用人数の少ない小規模事務所にとってはリスクが大きいため,小規模事務所はこの時期の採用活動には消極的です。

就職活動が本格化するのは,司法試験合格発表後です。

この時期には,多くの事務所が採用活動を開始します。特に都市部ではこの傾向が強いです。

そして,合格発表から3か月弱で司法修習が始まります。

近年の司法修習は,初めに一定期間集まって講義等を受け,その後全国に分散して実務修習を行います。

実務修習が始まると,地方にも司法修習生がやってくるため,地方の法律事務所が採用活動を積極的に行うようになります。

弁護士の場合,たまたま司法修習に行った地域で,働きたい事務所が見つかり,司法修習後もその地域にとどまるということが少なくありません。

このように,どのような規模・地域の事務所に就職を希望するかによって,就職活動時期は異なってきますが,多くの人が司法修習を終えるころには就職先を見つけ,弁護士登録後に弁護士として働き始めることになります。

弁護士法人心でも採用活動を行っています。

弁護士法人心の採用情報について詳しくはこちらをご覧ください。