未成年者は契約を取り消せる?

未成年者は、契約を締結すること自体はできるのですが、未成年者保護の観点から、民法上、成年者と異なるルールが設けられています。

未成年者は、契約などの法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならないとされています。

そのため、例えば、未成年者が弁護士に依頼するような場合には、法定代理人の同意が必要です。

そして、未成年者が法定代理人の同意を得ないでした契約については、「取り消すことができる」とされています。

このようなルールは、未成年者は、成年者に比べて、知識や経験、判断能力等が不足しているため、保護しなければならないという発想に基づくものであると考えられます。

未成年者と取引する相手方からすると、契約しても、法定代理人の同意を得ていないものであれば、後で取り消される可能性があるため、同意の有無をしっかりと確認することが大切です。

もっとも、実際の取引で、未成年者が契約をする際に、常に、法定代理人の同意を得なければならないかというと、そうではありません。

例えば、未成年者が、お小遣いで、コンビニなどでお菓子を買う際に(これも売買契約です)、毎回、法定代理人の同意を得ているわけではないと思います。

そうだとすると、未成年者はその売買契約を取り消せるのかというと、お小遣いで、お菓子を買っているような場合には、取り消せないものと考えられます。

これは、民法で、「法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。」とされているためです。

このように、未成年者については、原則として、法定代理人の同意が必要としながらも、一定の類型については例外を設けることで、円滑な取引ができるようになっているといえます。

相続放棄をした場合の相続財産の管理義務に関する民法改正

相続人が相続放棄をした場合の義務に関して、改正前民法940条1項は、「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。」としていました。

これについては、管理継続義務の発生要件、管理継続義務の内容等について、見解が分かれ、どのような場合にどのような義務を負うのかが明確ではありませんでした。

民法改正によって、同条項は、「相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第952条第1項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。」と改正されました(施行は2023年4月1日)。

この改正によって、相続放棄をした人が義務を負うのは、「放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているとき」に限られることが明確となりました。

また、義務の内容について、「自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない」と規定されました。

ただ、この保存義務がどこまでしなければならないものなのか(財産の現状を維持するために必要な行為をする義務まであるのか)は、必ずしも明らかでないように思いますが、法制審議会の民法・不動産登記法部会では、「相続放棄によって相続人となった者を含む他の相続人のために必要最小限の義務を負わせるものとする観点から、財産を滅失させ、又は損傷する行為をしてはならないことのみを意味している」とされています。

参考リンク:法制審議会-民法・不動産登記法部会

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損害賠償請求が認められる範囲

1 問題となる事例
契約の相手方が債務の履行をしてくれないという場合、損害賠償請求をすることが考えられます。
その際、どこまでが損害として賠償を受けることができるのかが問題になることがあります。
例えば、以下の事例において、XのYに対する損害賠償請求は、いくら認められるのかについて、考えてみたいと思います。
Xが、Yとの間で、不動産を2000万円で買うという契約をしていたのに、Yが債務を履行してくれなかった。
Xは、Yから不動産を買うことができれば、それをAに2500万円で転売することを予定していたが、Yの債務不履行によりこれができなくなってしまった。
Xは、Yに対して、不動産を転売していたら得られたはずの500万円の利益を損害として請求することができるのでしょうか?

2 民法416条のルール
債務不履行があった場合の損害賠償請求の範囲について、民法416条は、以下のとおり定めています。
1項:債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
2項:特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができる。

3 検討
今回の事例では、XがAに転売して得られたはずの500万円が得られなかったというのは、民法416条1項の「通常生ずべき損害」にはあたらず、同2項の「特別の事情によって生じた損害」であると判断される可能性が高いといえます。
そうすると、「当事者がその事情を予見すべきであった」といえるかどうかが問題となります。
ここで、民法416条2項の「当事者」については、債務者であると解釈するのが一般的で、ここでは、Yになります。
また、「予見すべきであった」といえるか否かについては、債務不履行時を基準にして考えるのが一般的です。
そうすると、Xが、Yに対して、Aに2500万円で転売することを予定していると話していたにもかかわらず、Yが債務不履行をしたというような場合においては、Yは、「その事情を予見すべきであった」といえ、XのYに対する500万円の損害賠償請求は認められるものと考えられます。
どこまで損害賠償請求が認められるかは、具体的な事情によって変わってきますので、お困りの際は、弁護士にご相談されるとよいかと思います。

刑事上の「故意」とは?

犯罪が成立するためには、「故意」が必要です(例外的に、過失致死罪など故意がなくても過失があれば成立する犯罪もあります。)。
このことは、刑法38条1項に、「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。」と規定されています。
故意というと、「わざとやった」「知っていてやった」などというイメージかと思いますが、厳密には、犯罪が成立するための要件(構成要件)に該当する事実の認識・認容があることをいいます。
ここで、「認容」が必要とされているというのがポイントです。
つまり、認識はしているけれども、認容していないという場合には、故意はなかったということになるのです。
一体どのような場合かというと、例えば、医師がリスクの高い手術をする際に、医師は、自分が手術をすることによって患者を死なせてしまうかもしれないと思っていれば殺人罪の「認識」はありますが、そうなってもよいとは思っていないので「認容」はなく、故意がないことになります。

弁護士法人心では、刑事事件も取り扱っておりますので、お困りの際は、ご相談ください。
刑事事件に関する弁護士法人心のサイトはこちらをご覧ください。

不可抗力条項の注意点と記載例

1 不可抗力条項とは?

契約書で、債務者が不可抗力によって債務の履行ができない場合に、債務者が債務不履行責任を負わないことなどを規定する条項のことを不可抗力条項といいます。

例えば、大地震により工場が壊れてしまい、期限までに商品を納品できなかった場合、不可抗力条項によって免責されるということが考えられます。

 

2 不可抗力条項が無いとどうなる?

日本法が準拠法である場合、民法415条1項は、「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。」としており、原則として、債務者に帰責性がなければ、債務者は損害賠償責任を負いません。

この「債務者の責めに帰することができない事由」と不可抗力条項との関係は必ずしも明らかではありませんが、実務上は、前者には該当しないが、後者には該当するという場合があり得るということを想定して、不可抗力条項が入れられているものと考えられます。

 

3 不可抗力条項の注意点

不可抗力条項を入れる一つの意義としては、不可抗力事象を具体的に列挙することにより、どのような場合に免責されるのかをある程度明確化することにあるように思いますので、単に「不可抗力」と記載するだけでなく、「火災、地震、津波・・・」などと想定される事象を具体的に記載することが重要です。

また、記載していない事象については、不可抗力事象から除外されていると解釈されるおそれがあるため、想定されている事象について網羅しておくことも重要かと思います。

ただ、このあたりは、準拠法や交渉戦略によっても変わってくるかと思いますので、お悩みの際は弁護士にご相談ください。

 

4 不可抗力条項の記載例

私が以前に作成した不可抗力条項は以下になります。

「天変地異(火災、地震、津波、風水害、落雷、塩害等を含むがこれらに限られない)、戦争(宣戦布告の有無を問わない)・暴動・内乱・テロリズム、法令の改廃制定、公権力による命令処分、ストライキその他の労働争議、輸送機関の事故、疫病、ロックアウトその他甲乙双方の責に帰し得ない事由による本契約の全部又は一部の遅滞、不履行は、本契約の違反とせず、甲乙双方その責を負わないものとする。」

どのような記載が適切かはケースによって異なりますので、あくまでも一例とお考えください。

精神障害と労災

労災というと、転落事故や転倒事故、重機や機械へのはさまれ、巻き込まれ等による死亡や怪我というイメージが強いかもしれませんが、それだけでなく、精神障害に関する労災の相談も多くあります。
職場でのパワハラやセクハラ等のハラスメント、長時間労働等が原因で、うつ病などの精神障害を負ってしまう方も少なくありません。
厚生労働省の発表によると、令和3年度の精神障害に関する請求件数は2346件で、令和2年度よりも295件も増えており、当法人への精神障害の労災のご相談も増えています。
労災においては、労災保険の適用を受けるだけでなく、会社に過失があるような場合には、会社に対する損害賠償請求をすることも可能です。
当法人では、労災問題に詳しい弁護士が、社会保険労務士法人心の社労士とも連携して、労災申請および会社に対する損害賠償請求の対応をしております。
労災問題でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
労災に関する専門サイトはこちら

相続で弁護士に依頼するのは争いがある場合?

1 「弁護士=争いごと」は誤り

弁護士というと、法廷で依頼者のために闘っているイメージが強く、弁護士に依頼するのは争いがある場合に限られるとお考えの方も少なくありません。

確かに、弁護士は、親族間で揉めている遺産分割、遺留分侵害額請求といった争いのある事案を対応することもあるのですが、それだけではありません。

 

2 生前の相続対策

生前の相続対策として、遺言や民事信託などあります。

例えば、遺言においては、せっかく作成しても、記載内容が不明確な場合や、遺言作成時において遺言者の意思能力があったのかが不明確な場合には、かえって争いを招いてしまうこともあり得ます。

弁護士は、どのような場合に争いになるのかを把握しているため、その知識を活かして、争いが起こらないための遺言を作成することも可能です。

 

3 相続手続

生前対策だけでなく、相続が発生した後の各種相続手続等についても、弁護士が関与することがよくあります。

故人の預金の払い戻し、車の名義変更、相続登記などは、争いごとがなくても相続の際に必要になってくる手続きですが、これらも弁護士が行うことができます。

 

4 相続に詳しい弁護士にご相談を

相続に詳しい弁護士であれば、争いのある案件の交渉等から、各種手続業務までしっかりと対応できますので、お気軽にご相談ください。

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消滅時効(民法改正後のルール)

1 消滅時効とは

消滅時効制度というのは、一定期間、権利を行使しないと、権利自体が消滅してしまうという制度です。

例えば、お金を貸していて、返済時期を過ぎても返済をしてもらわず、そのまま一定期間放置しておくと、時効になって、お金を返してもらう権利が消滅してしまいます。

なお、以前に、このブログで、犯罪の時効について書きましたが、そちらは刑事上の制度で、こちらは民事上の制度ですので、別物です。

参考:犯罪の時効

 

2 民法改正によって時効の期間が変わった

2020年に施行された改正民法では、時効も従来のルールから変更されています。

重要な変更点の1つとして、消滅時効の期間の変更があります。

⑴ 一般債権の消滅時効

従来、契約関係がある場合の権利については、原則として、権利を行使することができる時から10年で消滅するとされていました。

これについて、改正民法では、原則として、行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年で時効消滅すると変更されました(民法166条)。

また、改正民法では、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効については、行使できることを知った時から5年、行使できる時から20年とされました(民法167条)。

⑵ 不法行為債権の消滅時効

当事者間に契約関係のない不法行為(交通事故などが典型です)に基づく損害賠償請求権の時効については、従来は、損害及び加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年とされていました。

これに対し、改正民法では、人の生命又は身体を害する不法行為については、損害及び加害者を知った時から5年、行使できる時から20年とされ(民法724条の2)、債権の場合と同じになりました。

なお、改正民法でも、人の生命又は身体を害さない不法行為の消滅時効期間については、従来と同じく、損害及び加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年となっています。

3 時効に関するご相談

弁護士法人心では、時効の援用(時効の完成を債権者に主張すること)などのご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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会社破産増加の兆し

最近、会社破産に関するご相談・ご依頼が増えてきています。

昨年は、企業倒産件数が57年ぶりの低水準というのが報道されていましたが。これはコロナ禍において融資をはじめとした各種支援がなされたからであり、経済情勢は依然厳しいものと考えられます。

コロナによる経済活動の停滞が長期化する中で、業種によっては、売上が落ち込んだままである一方で、戦争や円安によって原材料費が高騰しており、かなり厳しい状況であるのではないかと思います。

コロナ融資の返済開始も相まって。今後は、資金繰りが困難になる企業も増えてくる恐れがあり、冒頭のとおり、現に、会社破産に関する弁護士へのご相談・ご依頼も増えてきています。

弁護士法人心では、会社破産手続きのご依頼のほか、まだ破産すべきかどうか迷っている段階でのご相談も承っています。

借入金の返済ができない、仕入の代金が支払えない、従業員の給料が払えないなど、事業の継続が難しくなってきた場合には、弁護士にご相談ください。

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侮辱罪に関する刑法改正

1 そもそも侮辱罪とは?名誉毀損罪と何が違うのか?

刑法231条(侮辱罪)は、「事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。」としています。

「事実を適示しなくても」というのは、刑法230条1項(名誉毀損罪)の「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。」を受けて規定されているものです。

要するに、「公然と事実を摘示」した場合には名誉毀損罪、そうでない場合は侮辱罪という区分けがされているといえます。

例えば、「●●は××と不倫している」など具体的な事実を示した場合は、事実の摘示があったとして名誉毀損になり得るのに対し、「●●はバカだ」など単に評価を言っただけの場合には、事実の摘示には該当しませんので、名誉毀損にはなりませんが、侮辱にはなり得るといえます。

※ ●●や××は具体的な氏名

 

2 刑法改正による侮辱罪の法定刑の引上げ

今回の刑法改正では、侮辱罪の法定刑について、「拘留又は科料」を「一年以下の懲役若しくは禁錮若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」に改めるとされています。

改正の理由としては、「近年における公然と人を侮辱する犯罪の実情等に鑑み、侮辱罪の法定刑を引き上げる必要がある。」とされており、最近、SNS等での誹謗中傷が社会問題となっていることが背景にあると考えられます。

参考リンク:衆議院・刑法等の一部を改正する法律案

なお、侮辱罪の法定刑引上げについては、表現の自由を脅かすのではないかということも議論になっており、日本弁護士連合会からも意見書が出されています。

この点について、衆議院において、施行後三年を経過したときに、表現の自由等の不当な制約になっていないかについて、外部有識者を交えて検証を行う等の附則が追加されました。

参考リンク:衆議院・刑法等の一部を改正する法律案に対する修正案

「障害手当金」と「障害年金」の違い

1 障害手当金とは

病気やケガで仕事や日常生活に支障がある場合に、一定の条件を満たせば、障害年金を受け取ることができます。
障害年金には、重い方から順に、1級、2級、3級(※3級は障害厚生年金のみ)がありますが、初診日に厚生年金保険の加入者であれば、1~3級に該当しない場合であっても、障害手当金が受け取れる可能性があります。
例えば、視覚障害に関して、3級の認定基準では、「両眼の視力がそれぞれ0.1以下に減じたもの」とされているのに対し、障害手当金の認定基準では、「両眼の視力がそれぞれ0.6以下に減じたもの」あるいは「一眼の視力が0.1以下に減じたもの」とされており、障害手当金の方が障害年金3級よりも軽い基準が設定されています。

2 障害手当金の対象となる方

障害手当金を受け取るためには、対象となる病気やケガの初診日(初めて医師等の診療を受けた日)において、厚生年金保険に加入していることが必要で、国民年金のみの方は対象とされていませんので、注意が必要です。

3 障害手当金は一時金

障害年金の場合は、認定期間中は毎年支給されるのに対して、障害手当金の場合は、一時金として支給されます。

4 ご不明な点は弁護士等にご相談ください

障害手当金・障害年金を受給するための条件や申請手続き等についてご不明な点がありましたら、詳しい弁護士等にご相談ください。
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名義預金と相続税

贈与税については、年間110万円の基礎控除があるため、毎年この範囲内で子どもなどに贈与されている方が結構います。

生前贈与をしておくことで、自分が死ぬときの遺産が少なくなるので、相続人が支払う相続税も少なくなるというわけです。

ただ、子どもに対して生前贈与をするつもりで、子の名義の預金口座にお金を入れている方がいますが、これには注意が必要です。

なぜなら、やり方によっては、自分が死亡した際に、税務署等に「子どもの名前を借りていたにすぎず、生前贈与は無かった」と判断されてしまい、子どもに、相続税、過少申告加算税、無申告加算税、延滞税などの思わぬ税金が課されてしまうからです。

このような預金を「名義預金」といい、相続税の税務調査の際によく問題となります。

生前贈与として認められるかどうかについては、贈与契約書を作成していた、預金口座の開設を子どもが自分で行った、通帳や銀行印、キャッシュカード等を子どもが管理していた、預金を子どもが自分のために使用していた、子どもが贈与税の申告をしていたなどの事情があれば認められやすいといえますが、必ずしもこのような事情がすべて必要というわけではありません。

他方で、子どもが、預金をしてもらっていたこと自体やその金額を知らなかったような場合には、受贈者の受贈意思を欠きますので、生前贈与は認められません。

具体的な事情によっても変わってきますので、ご不安な方は、相続に詳しい弁護士・税理士等にご相談ください。

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確定申告のシーズン

今年も所得税の確定申告のシーズンになってきました。
確定申告というと、自営業者やフリーランスなど事業所得を受け取っている人がするイメージがありますが、他にも、不動産の家賃収入がある人や2000万円を超える収入のある給与所得者なども確定申告が必要となる場合があります。
確定申告が必要な場合には、3月15日までにしなければなりません。
毎年、確定申告の会場はとても混雑します。
確定申告は、e-taxによる電子申告も可能で、コロナウイルスの感染リスクを減らすためにもe-taxによる申告が推奨されています。
参考リンク:国税庁・所得税の確定申告書等を作成される方へ
名古屋駅近くのナナちゃんも電子申告を推進していました。

税理士法人心では、確定申告に関するご相談も承っています。
税理士法人心のホームページはこちら

犯罪の時効

何か犯罪行為をしたとしても、それについて一生処罰される可能性があるというものではなく、一定期間が経過すると処罰されなくなる「公訴時効」という制度があります。

「どうして犯罪行為について、時間が経過してしまえば許されるような制度があるのか?」と疑問に思われる方もいるかと思います。

この点について、法務省「凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方について」によると、

① 時の経過とともに、証拠が散逸してしまい、起訴して正しい裁判を行うことが困難になること

② 時の経過とともに、被害者を含め社会一般の処罰感情等が希薄化すること

③ 犯罪後、犯人が処罰されることなく日時が経過した場合には、そのような事実上の状態が継続していることを尊重すべきこと

ということが挙げられています。

ただ、これらは時代によって変わっていきます。

例えば、現在では、DNA鑑定技術が進歩していますので、長い年月が経過していても有効な証拠が出てくる可能性があります。

また、近年は、時の経過とともに社会一般の処罰感情等が希薄化するといえないような場合もあり、特に重大犯罪についてはその傾向があるように思われます。

このような時代の変化を踏まえて、法改正もなされており、2010年には、公訴時効の撤廃や期間の長期化がなされました。

公訴時効については、こちらの弁護士法人心のページでより詳しく解説しています。

住宅ローンを払えない状況も様々

失業や収入の減少によって、住宅ローンが払えなくなってしまうことがありますが、そのまま放置しておくと、住宅を失ってしまうことになりかねません。

対応方法を考える上で、現在、置かれている状況を把握することが大切です。

住宅ローンが払えないと一口にいっても、「住宅ローン以外の借金もあり、すべてを支払うのは困難」という場合もあれば、「借金は住宅ローンだけだけれども支払いが困難」という場合もあります。

また、「全く返済できない」場合もあれば、「毎月の返済額を減らしてもらえれば返済を続けられる」という場合もあります。

それぞれどのように対応すべきかは、専門的知識がないと難しい場合が多いので、住宅ローンにお困りの際は、借金問題に詳しい弁護士にご相談されることをおすすめします。

「住宅ローンを払えない場合の対応方法」についてはこちらもご覧ください。

相続放棄に関する勘違い

故人の借金が多い場合など、相続で受け継ぐ資産よりも負債の方が大きい場合の対応方法として「相続放棄」がありますが、これについて勘違いされている方が時々います。

相続放棄をするには、家庭裁判所に相続放棄の申述をすることが必要です。

他の相続人に「相続放棄する。」と伝えて相続放棄したつもりになっている方がいますが、これだけでは法律的に相続放棄をしたことにはなりません。

相続放棄は、「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内にしなければならず、原則として、これを過ぎると相続放棄ができなくなってしまいますので、注意が必要です。

相続放棄でお困りの方は弁護士にご相談ください。

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弁護士会

弁護士は、弁護士会に所属しています。
一般的に「弁護士会」と呼ばれるものには、全国的な組織の日弁連(日本弁護士連合会)と地域ごとの各弁護士会があります。
名古屋で弁護士をする場合には、地域ごとの弁護士会は「愛知県弁護士会」になります。

障害年金とは

1 障害年金とは

病気やケガで仕事や生活に支障がある方が条件を満たせば受け取れる公的年金として、障害年金があります。

2 障害年金を受けられる場合

障害年金を受給できるためには、原則として、①対象となる病気やケガについて初めて診断を受けた日(初診日)に国民年金や厚生年金・共済年金に加入していたこと、②保険料について一定以上の滞納がないこと、③障害の程度が基準を満たすこと、という3つの要件を満たす必要があります。

3 国民年金と厚生年金の違い

初診日に国民年金に加入していた場合には障害基礎年金のみが支払われるのに対し、厚生年金に加入していた場合には障害基礎年金に加えて障害厚生年金が支払われます。
また、障害基礎年金は1級、2級のみであるのに対して、障害厚生年金には、1級、2級に加えて、これらよりも障害の程度が軽い場合の3級もあります。
さらに、厚生年金の場合には、3級には満たない場合でも、障害手当金という一時金が受け取れる場合があります。
このように初診日において、国民年金に加入していたか、厚生年金に加入していたかによって、受け取れる年金が異なってきますので、まずはこの点について確認することが大切です。

4 障害年金についてご相談ください

弁護士法人心では、障害年金に関するご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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弁護士による削除請求について

近年、事業者の方から多くなってきたご相談の一つとして、「虚偽のクチコミを消してほしい」というものがあります。

現在では、Googleのレビュー、楽天、Amazonなどのレビュー、転職サイトのクチコミなど、多くのサービスでレビューやクチコミの機能が用いられており、そこでの評価や記載内容が、集客や採用活動などに大きな影響を与えます。

これらのレビューやクチコミは、正当なものであれば、お店や商品・サービスなどを選ぶ上で参考になる情報ですが、中には、明らかに虚偽の内容を含むものや、ライバル会社による「なりすまし」などもあります。

そのようなレビュー・クチコミを放置しておくと、ずっと悪影響を受け続けることになりますので、削除請求をするというのも一つの方法です。

弁護士が対応する場合には、サイト管理者との間で削除してもらうように任意の交渉を行うほか、裁判所を通じた請求をすることもあります。

弁護士法人心では、一部の業種における削除請求を承っております。

詳しくは、以下のページをご覧ください。

https://www.lawyers-kokoro.com/work/biz_sakujoseikyu/

相続税申告について税理士を選ぶ際の注意点

1 相続税に詳しいかどうか
相続税申告について税理士を選ぶ際に重要なことは、当然ですが、相続税に詳しい税理士を選ぶことです。
「税理士であれば相続税に詳しいのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、実際にはそうとも限りません。
税理士試験において、相続税は必須科目ではないため、相続税を勉強せずに税理士になる人も少なくありません。
また、実務についてからも、法人税や所得税をメインで扱っており、相続税は経験が少ないという税理士もいます。
相続税の申告においては、適切な特例を使うことができるかどうか等によって相続税額が変わってくることも少なくありません。
そのため、相続税に関する経験が豊富で実力のある税理士を選ぶことが重要です。

2 税理士費用
また、税理士を選ぶ際には、税理士費用も重要です。
相続税申告の税理士費用は、税理士事務所によって結構違います。
ホームページ等で費用を出している事務所もたくあんありますので、比較検討することが大切です。

3 税理士法人心での相続税申告
税理士法人心では、相続税の申告に注力して取り組んでいます。
相続税の申告が必要な際は、お気軽にご相談ください。
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