弁護士の仕事をするうえで,必要なスキルというのはいろいろあると思います。
たとえば,裁判例や法律等に関して通じていることは,弁護士の仕事をするうえで,必要不可欠なスキルです。
ただし,どんな弁護士でも,弁護士である限り,裁判例や法律に関する知識は,少なくとも司法試験等の弁護士になるまでの教育課程で,最低限のスキルは身に付いているはずです。
むしろ,弁護士の仕事をしていくうえで必要であり,なおかつ,意外に盲点になりがちなスキルが,エクセルなどのパソコンのスキルです。
私も,あまりパソコンが得意な人間ではありません。
ただ,弁護士の仕事は,裁判の書類など文章をたくさん書くだけでなく,大量の計算を必要とすることが多いです。
交通事故の事件を取り扱うときには,治療費や交通費などを集計しなければいけません。
労働事件であれば,残業代などを細かく集計する必要があります。
債務整理の事件であれば,依頼者の代わりに,依頼者の家計簿を作るような仕事も必要になってきます。
こういったときに,そのすべてを紙に手書きで計算するのは,相当の難事業です。
そういえば,弁護士になってから,随分エクセルの関数を覚えたものだなと,思い出すこの頃です。