戸籍について

弁護士の仕事は,いろいろな文書に触れる仕事です。

その中には,「戸籍」も含まれます。

相続人の範囲を確認したりする際など,戸籍を集めてきて読み解く作業は必須です。

ただ,この戸籍というものは,かなり年代をさかのぼって調べなければならないことも多く,しばしば明治時代に編纂された戸籍などを読まなければならなくなります。

古い戸籍を読むのは,慣れないとなかなか骨の折れる作業です。

手書きの文字のなかには判読の難しい崩れた文字もあります。

「戸主」という現在ではなくなってしまった制度上の地位も登場します。

とくに,表記の仕方が古い戸籍では右から左に文字が書きすすめられる形になっているため,「主戸」「主戸前」と書かれていて,初めて戸籍をご覧になった方の中には「しゅこ?」「しゅこまえ?」と混乱してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

なかなか弁護士等の仕事に就いている人間でないと,戸籍を日常的に読むこともないとは思いますが,一度,興味をもたれた方はご自身の戸籍などを取り付けられて読まれると,面白い発見があるかもしれません。