法律は,一定の立法目的を実現するために社会のルールを定めたものですから,社会の状況が変わるにつてれて,適宜,改正が行われていくことになります。
民法や刑法のように,社会のルールの大枠を決めた法律は,簡単には改正できないですが,
最近,書店などにいくと民法改正に関する書籍がどんどんとふえてきていますが,民法というような基本的な法律の改正というのは,それだけ大きなインパクトのある出来事であるということです。
その他の,社会保障に関連する法律や,労働環境に関する規制,食品安全に関する規制などの法令は,比較的頻繁に法改正が行われます。
ニュースなどで「働き方改革」などのキーワードで,国会で議論がなされているのが放映されたりもしていますが,
あの手続きも,労働基準法等の労働関係法令の改正を巡る議論をしていることになります。
このように,細かな特別法も含めた日本の法律体系は,日々生き物のように新陳代謝をして変化していっています。
ただ,普通に生活しているだけでは,あまり関係することのない法律も数多くありますので,
法改正がなされたことに気付かないことも多いかと思います。
ここ数年の身近に法改正を感じられる例といえば,選挙年齢の引き下げなどが挙げられるかと思います。
私が弁護士になった頃は,選挙は20歳からでしたが,選挙年齢が18歳まで引き下げられました。
選挙年齢の引き下げの話を聞いた時は,大学生になったばかりの若い人が選挙になど行くのかな?と疑問に思っていましたが,たとえば第24回参院選の統計では18歳の投票率は51.3%にまでなるようで,これは20代,30代の平均を上回る投票率でした。