名古屋に限らず,日本の多くの町では,道路に電信柱が立ち並んでいます。
電信柱のある風景など,あたり前の風景なのですが,
身近なものほど知っているようで良く知らないのが人間というものです。
先日も,電信柱を眺めながら
電信柱は,地面にあと何メートル埋まっているのだろうか?
電信柱一本は,だいたいどれくらいの重さになるのだろうか?
電柱一本建てるのに,いったいいくらぐらいの費用が必要になるのだろうか?
などとふと気になってしまいました。
一度,気になりだすと,調べなければ気が済まないのが弁護士の職業病のようなものです。
調べたところ,電信柱の重量は,だいたい2トン前後で,一本建てるのに30万円程度の費用が必要になるそうです。
また,地面にどれだけ深く植えられているかについては,電気事業法39条1項と56条1項に基づく
「電気設備に関する技術基準を定める省令」において,
「架空電線路又は架空電車線路の支持物の材料及び構造(支線を施設する場合は、当該支線に係るものを含む。)は、
その支持物が支持する電線等による引張荷重、風速四十メートル毎秒の風圧荷重及び当該設置場所において通常想定される
気象の変化、振動、衝撃その他の外部環境の影響を考慮し、倒壊のおそれがないよう、
安全なものでなければならない。
ただし、人家が多く連なっている場所に施設する架空電線路にあっては、
その施設場所を考慮して施設する場合は、風速四十メートル毎秒の風圧荷重の二分の一の風圧荷重を考慮して施設することができる。」
と定められています。
風速40メートルの風圧に耐えられるようになどといわれても,具体的にイメージは湧いてきませんが,
だいたい目安として,電信柱全体の長さの6分の1程度を埋めておくのが一般的なようです。
そうすると,だいたい電信柱の地面に埋まっている長さは1~3メートル程度になります。
こういうことを調べて,街中の電信柱を見ていると,見慣れた電信柱が,普段と違って見えてくるのが面白いです。