今年も,弁護士法人心に新人弁護士が入所しました。
今年は,名古屋地域に1人,東京地域に1人の入所です。
弁護士が事務所に就職するまでには,以下のような長い道のりがあります。
まず,毎年5月に実施される司法試験を受験します。
通常,司法試験の合格発表はその年の9月に行われます。
ここで無事に司法試験に合格した人は,その年の11月から司法修習という研修期間に進むことになります。
司法修習とは,1年ほどの期間をかけて,決められた修習地の裁判所や検察庁,弁護士事務所の中にはいって,
実際に,法曹三者の仕事ぶりをまじかで学ぶことができる研修期間です。
大学や大学院で,法律書の中で勉強していた机上の知識を,実務の現場で使えるようになるための,導入のための研修といえます。
法律関係以外の仕事をされているかたにイメージをもってもらうとすると,司法試験合格者専用のインターンシップのようなものと思っていただれば良いかと思います。
そして,1年の司法修習を経て,司法試験合格の翌年の11月に2回試験と呼ばれる,最後の試験を受験し,
合格して,初めて弁護士等の登録が可能になるという仕組みです。
このように,司法試験受験から弁護士になるまでには,長い道のりがあります。
また,二回も大きな試験をパスしなければならない心理的なプレッシャーは,かなり大きなものです。
私の場合には,東京で司法試験を受験し合格し,三重県の津市で司法修習し,名古屋の法律事務所に就職しました。
弁護士の仕事をはじめて,もう何年もたちますが,いまだに夜寝ていて,試験に落第する悪夢をみて,バッと目を覚ますことがあります。
弁護士の仲間で話をしていると,こういった司法試験等に落ちる悪夢は,多くの弁護士がみたことがあるようで,ちょっとした「あるあるネタ」となっています。
いずれにしても,そのような長い道のりを経て,当法人に入所してくれた新人弁護士が,今後,活躍してくれることを期待しています。