やめたくてもやめられない

弁護士をしていると,しばしば労働事件の相談を受けることがあります。

労働事件というと,会社を辞めたくないのに解雇されて,その解雇の有効性を争いたいという話は昔からよく聞く話です。

しかし,最近では,逆に,会社を辞めたいと思って退職届も出しているのに,辞めさせてもらえないという,辞めたいのに辞められないという事案も増えてきているようです。

中には,脅しのような発言までして退職を阻止しようとするケースもあるようです。

ただ,法律では,原則として労働者は2週間の期間をおけば自由に仕事を辞めることができるようになっていますので,会社側の対応は法的には認められません。

もし,そのような場面にでくわしたときは,法律相談なり労基署なりにご相談されることをお勧めいたします。

 

 

外国籍の方の相続

私は,普段,交通事故を中心に業務をおこなっておりますが,

それでも,相続ガからむ案件というのは少なからずあります。

 

たとえば,交通事故の被害者遺族の方からご依頼をうけたり,

交通事故の加害者がすでにお亡くなりになっていたため,

だれに請求していいか確認する必要がある場合などです。

 

ちなみに,被相続人が日本人であれば,民法に基づいて相続人の範囲がきまってきますので,

特に苦労はないのですが,

日本国内で外国籍の方が亡くなった場合には,どうやって相続人の範囲は決まるかご存じでしょうか。

 

先日,相続を主担当分野としている同僚の弁護士と話したところ,法の適用に関する通則法36条で,「被相続人の本国法による。」とされているため,その都度,被相続人の国の相続人関する法律を調べているそうです。

 

アメリカや中国,韓国といった日本と交流の多い国の法律であれば調べるのも比較的簡単だとは思いますが,日本と交流のあまりない国の方の相続は法律を調べるだけでも骨が折れそうです。