非弁行為の禁止について

非弁行為の禁止という話をご存知でしょうか。

あまり,法律を仕事にしている方以外はなじみのない話かもしれませんが,

弁護士法上

弁護士でない者は報酬を得る目的で法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない

と定められています。

簡単にいうと,

弁護士以外の人が,お金をもらうために,他人の代わって示談交渉や裁判などをしたりすると法律違反になるということです。

これが,非弁行為の禁止というものです。

弁護士法が,非弁行為を禁止しているのは,過去に,弁護士以外の者が,示談交渉などに介入して,

法的に不適切な内容で示談をまとめるなどして,依頼者に迷惑をかけることがあったために,このような法規制がでてきたという歴史的背景があります。

なお,近年では,司法書士の先生など,弁護士以外の法律の専門職の方にも,一定の範囲で裁判所での訴訟代理権が認められていますので,厳密には,弁護士だけが裁判をできるというわけではありません。

ただし,全く資格のない,いわゆる事件屋と呼ばれる人々に示談交渉等を依頼するのは,リスクが高いですのでお気を付けください。

酒気帯びと酒酔いの違い

桜も見ごろ,新入生・新入社員も入ってくる季節ということで,

花見,歓迎会等,なにかとお酒を飲む機会も多い季節ではないかと思います。

 

ただし,飲んだら乗るな,乗るなら飲むなとよく言われるとおり,

飲酒運転は絶対に避ける必要があります。

 

ちなみに,飲酒運転と一口で言っても,法律上は,「酒気帯び」と「酒酔い」という区別がなされています。

酒気帯びというのは,良く風船をふくらませて・・・といわれているように,

呼気中のアルコール濃度0.15mg以上(なお,0.25mg以上だと,酒気帯びでも違反点数が加算されます。)

という基準で判断されます。

酒酔いは,さらにアルコールの影響で正常な運転ができなるおそれがあるかという,綜合的な判断で判断されます。

酒酔いのほうが,罰則は重くなります。

 

もちろん,酒気帯びでも飲酒運転が危険なことに変わりはありません。