花火についてさらに調べてみました

前回,花火の法規制についてブログで紹介させていただきました。

ところで,子どもの頃,友達とあつまって学校の校庭や近所の公園などで,花火をして遊んだことがある人は多いと思います。

この時期,ドンキホーテなどで買い物をしていると,花火コーナーで花火が販売されているのも,よく見かけます。

このような,前回,花火は「火薬庫」で貯蔵しなければならなず,貯蔵方法も一定の技術水準をみたしていないといけないと火薬取締法に規定されていることを紹介しましたが,

子供の頃遊んだ花火を,法律で定められた技術水準を満たすような場所で保管していた記憶はありません。

これは,法律違反だったのでしょうか。

実は,火薬取締法では,花火を「煙火」と「がん具煙火」とに区別して定めています。

いわゆる,ドンキホーテの花火コーナーで販売されているような花火は,打ち上げ花火に比べて,小さくて危険性の低い花火です。

このような花火は,火薬取締法では「がん具煙火」として,より緩やかな規制が行われることとなります。

「がん具煙火」については,一定の数量を下回る場合には,貯蔵方法についても規制の適用除外が認められています(火薬取締法51条3項)。

花火

先日の夜,窓の外を見ていると,遠くで花火が打ち上げられているのが見えました。

夏の夜空を彩る花火というものは,何んとも綺麗で,見ていて楽しい気持ちになるものです。

ただ,花火をみても「きれいだなぁ。」という感想だけで終われないのが,弁護士の性分です。

花火について,気になることをいろいろと調べてみました。

たとえば,花火は火薬で打ち上げて爆発させていることは,なんとなく知ってはいましたが,

あの色鮮やかな色は,どうやって出しているのかでしょうか。

火薬自体が,燃焼の際に,色を帯びるのでしょうか。

あるいは,燃焼の際に発色のする物質を火薬と一緒に爆発させることで,色を出しているのでしょうか。

調べてみると,花火は,ストロンチウム,銅,アルミニウムなどの金属を燃焼させることで,色を出しているそうです。

金属によって,燃焼時の色が異なるため,うまく配合することで,あのような複雑な配色の花火を作ることもできるそうです。

それにしても,火薬に加えて,このような,金属を空中で燃焼させるわけですから,素人が勝手気ままに花火をつくって打ち上げては危険です。

そこで,花火の法規制についても調べてみました。

花火は,火薬取締法上で「煙火」と規定され,同法の規制を受けています。

たとえば,素人が花火を勝手に作ることは法律上認められておらず,花火の製造には許可(火薬取締法3条)を受ける必要がありますし,その許可を受けるには,製造方法や製造施設が一定の技術上の基準に適合していなければなりません。

また,花火を含む「火薬類(火薬取締法2条1項で定義されています)」は,原則として「火薬庫」に保管しなければならないと定められており,この「火薬庫」も法律で一定の技術上の水準を満たさなければならないと定められています(火薬取締法11条)。

このように,花火は,製造や保管について詳細な法律上の規制を受けながら,夜空に打ち上げられているのです。