任意整理でよかったのか?と思う場面

6月に入り、気温もだいぶ上がってきました。さらに、これから梅雨に入るにあたって湿度も上昇ずることから、梅雨型の熱中症が増えるだろうと報道されていました。皆様もお気を付けください。

今回は、任意整理で進めるのは間違ってないか?と感じた場面についてお話しします。

私は、弁護士として債務整理の相談に乗ることが多いですが、その中で他の弁護士事務所・司法書士事務所で一度任意整理したが、支払が難しいため自己破産や個人再生に切り替えたい、という相談を受けることがあります。

例えば、任意整理を開始した時には安定した収入があったが、その後、病気、怪我、会社の業績不振等が原因で支払いができなくなったという事情であれば、自己破産・個人再生に切り替えたいという流れも自然であると思います。

他方で、収入の減少や突発的な支出の増大といった、任意整理後に発生した特殊事情がないような場合も一部見受けられます。

私が普段相談に乗るときは、現在の収入、支出の金額(支出については、家賃、光熱費、食費、携帯代、保険料などの内訳も含めて)をなるべく詳細に聴き取り、収入と支出のバランスから任意整理での支払いを継続できそうかを検討します。

しかし、これらの情報を聴き取れば、どう考えても任意整理での支払いができる余力がないにもかかわらず、任意整理の契約をしてしまっている方が稀に見受けられます。任意整理を選択する際には、収支のバランスを整理し、継続的に支払いができそうか、慎重に見極める必要があると思います。