先日,事務所の弁護士から捜査弁護に関する研修について情報共有していただきました。その中で印象的だったのが,被疑者には取調べでは黙秘をさせるという点です。
私の司法修習生時代にお世話になった弁護士も同じことを言ってたことを思い出します。有利なことは言っていいけど不利なことは言わないように,とのアドバイスでは,何が有利で何が不利なのかを被疑者に判断させてしまうことになり,弁護人の態度として適切ではない,とのことでした。
ただ,実際取調べの場で黙秘を続けることは非常に難しく,黙秘をさせる弁護人にも,黙秘をする被疑者にも相当の覚悟が必要となります。
黙秘させるべきだと思った事件は覚悟を決めて黙秘させる。このような刑事弁護に対する精神は,私も見習っていきたいと思います。