愛知県弁護士会主催のサマースクールに参加しました。私が参加したのは,中高生を対象とした模擬裁判です。
加害者が,夜の公園近くの路上で被害者を脅すなどして時計を奪い取ったという被告事件について強盗罪が成立するかを,両当事者および目撃者の証言を聞いて,中高生同士で議論し,考えてみよう,という内容でした。
証人・被告人の発言の内容には信用できる部分も信用できない部分も混在していましたが,参加者の方は「この部分は信用できるけどこの部分は信用できない」といったように,具体的に発言の信用性を検討できており,とてもレベルの高い議論ができていました。また,参加者同士で議論する中で,最初に考えていた結論から考えが変わったという方もいました。
普段の学校では,どうしても知識を教えてもらう場面が多く,自分の考えを発表したり他人の意見を聞いたりする機会が少ないように思います。今後もこうした機会を通じて,学生のうちから自分の考えを発表する,他人の意見を聞いて考えるという経験を提供できればと思います。