【相続法改正】自筆の遺言書を法務局が預かってくれる?

今回の民法の相続に関する法改正は,約40年ぶりの大幅改正ですので,弁護士をはじめとして,たくさんの専門家が注目しています。

民法の法改正に合わせて,「遺言書の保管等に関する法律」ができました。

この法律によって,自筆の遺言書を法務局に保管してもらう制度ができました。

これまで,自筆の遺言書は自宅に保管したり,銀行の貸金庫に保管したり,自分で保管しなければならなかったため,紛失したり,改ざんが疑われたり,様々な問題がありました。

今回の法改正で,法務局で保管してもらうことができるようになりますので,紛失の危険は,これまでよりもずっと少なくなります。

また,法務局に預けた自筆の遺言書の場合,これまでの運用と異なり,家庭裁判所による検認手続きを経なくてもよいと改正されました。

検認手続きとは,家庭裁判所で遺言書が保管されていた状態をチェックし,記録に残す手続きですが,この手続きを行うために他の相続人に連絡しなければならないなど,手間や他の相続人と無用なトラブルを招きかねないリスクがありましたが,今回の改正で検認も不要となりました。

ただ,注意が必要なことは,法務局はあくまでも保管をするだけで,内容のチェックをしてくれるわけではありません。

あくまでも形式面での簡単なチェックにとどまるようですので,遺言書を無効としないためにも,作成時には遺言書を日頃から作成している弁護士に相談することをお勧めします。

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