先進医療保険のお話し

弁護士・税理士として、相続教室を複数箇所で開催させていただいております。

そこで、生命保険を利用した相続対策のお話しをさせていただくことがあります。

そのなかで、保険の見直しなどもよくご相談をお受けするのですが、よくお話しさせていただくのが、医療保険の話です。

私は医療保険に関しては、大きく2点、大事だと考えていることがあります。

それは、①入院一時金タイプに入ること、②先進医療特約をつけること、です。

このうち、今日は②先進医療特約について、ここにざっと私がよくお話しさせていただいていることを記載します。

先進医療保険の対象となっているガン治療の先進医療は、陽子線治療と重粒子線治療です。

陽子線治療には、約270万円。重粒子線治療には、約315万円ほどの自己負担が発生すると言われています。

先進医療保険は、医療保険に付帯させる場合、月数百円程度の上乗せで1000万円~2000万円まで治療費がでますので、私は入っておいた方が安心だと考えています。

ただ、陽子線治療・重粒子線治療の公的保険の適用対象が広がっているから、先進医療保険は不要だとの意見もあります。

確かに、2022年4月から、公的保険の適用対象は広がりました。

しかし、例えば肺がんや食道がん、腎臓がん等はまだ公的保険の適用対象に入っていないなど、決して粒子線治療の適用対象部位のすべてが公的保険の対象となっているわけではありません。

ですので、私個人としては、先進医療保険は入っておいた方が安心かなと思っています。

ただ、注意が必要になりますのが、粒子線治療は日本全国すべての病院で受けられるわけではありません。

陽子線治療は日本全国でも20箇所弱、重粒子線治療は更に少なく日本全国で10箇所弱でしか受けられませんので、ご自身で治療病院を見つける必要があるという点には注意が必要です。

参考:厚生労働省「先進医療を実施している医療機関の一覧〇令和4年6月1日現在第2項先進医療技術【先進医療A】26種類、731件」

https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html