今年は9月が予定納税の引落し月

名古屋の弁護士・税理士の小島です。

個人事業主やそれ以外の方でも、個人の所得税の予定納税を毎年納付されておられる方もいるかと思います。

なかには、忘れないように口座振り替え手続にされている方もいるかと思います。

口座振替の方は、いつもは7月に引落しがされているはずなのに、今年は口座振替がなかったな?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、今年は、定額減税の関係で、所得税の口座振替が9月に行われることになっています。

そのため、7月には口座振替がなかったのです。

いつもと振替のタイミングが異なりますので、銀行口座の残高を忘れずにチェックしておきましょう。

また、今年は2回目の口座振替は12月に行われます。

こちらもいつもと引落しのタイミングが異なりますので、残高には注意が必要です。

ちなみに、私自身は口座振替にはしていなかったりします。

口座振替は、納付を忘れないというメリットはありますが、税務署から納付書は送られてきますので、そうそう忘れることはないかと思います。

それよも、スマホのアプリ決済にしておくと、納税によってポイントを貯めることができます。

一回当たり30万円の納付までという制限はありますが(ただ、これも複数回にわけて納付することが可能です。)、ポイントが貯まりますので、私自身はアプリ決済で納付してます。

 

所得税の予定納税の納付期限にご注意

名古屋の税理士、弁護士の小島です。

所得税の確定申告をされている方で、納税額が15万円を超えている方は、予定納税のお知らせが届いているかと思います。
所得税の予定納税の納付期限は、8月1日までです。
納付期限に遅れてしまうと延滞税がかかりますので、期限に遅れることのないよう納付しましょう。
期限の管理が苦手な方は、振替納税にして口座振替で自動的にさ引き落としがされるように設定されることをおすすめします。
これだと、納付期限に遅れることはありませんので管理が楽になります。

デメリット…というほどでもありませんが、他の納付方法を利用した方がお得感を感じる方法もあります。
それは、スマホアプリ納付です。
参考
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/smartphone_nofu/index.htm
現在、PayPayや楽天ペイなど、複数のアプリ決済が可能です。

この納付方法で納めると、アプリの種類によっては支払い金額に応じたポイントが貯まるという点がメリットです。
例えば、私はPayPayで納付していますが、PayPay納付の場合、PayPayポイントがつきますので、その分ちょっとだけお得になります。
もちろん、納付期限を過ぎてしまうとできませんし、自分で納付期限を管理しなければならなくはなりますが、納付書が送られてくる間は、この方法でよいかと思っています。

なお、納付金額が30万円以下の場合でなければスマホアプリ納付は利用ができませんが、これは一回あたりの納付金額なので、複数回にわけて納付を行うことは可能です。

ですので、面倒でなければスマホアプリ納付を複数回行うことで、事実上、30万円を超える支払いも可能です。

調整給付金の申請を忘れずに

税理士・弁護士の小島です。

定額減税がスタートしましたが、さっそく、顧問先からは「やり方がよくわからない。」、「5月からスタートしてしまった。」など、様々なトラブルの声が寄せられています。

一括で給付にするか、年末調整or確定申告で対応すればよかったと思うのですが、政府の方では月次にこだわっているため、色々と私の顧問先からも疑問の声やトラブルの声があがっています。

ただ、定額減税は多くの方は関係がなく、大変なのは経理担当者、給与支払担当者、会計事務所、社労士事務所かと思います。

なのですが、「調整給付金」。こちらは、労働者の方等、一般の方に関係してくることがあります。

元々所得税がそれほど高くなかったり、扶養家族の人数が多いなどが理由で、定額減税では所得税が引き切れない場合、調整給付金の申請をすると定額減税しきれない額の給付を受けることができます。

担当する部署は、各自がお住まいの自治体になり、自治体によって取扱いの仕方が異なります。

多くの自治体では、7月下旬に対象となる方に調整給付金のお知らせを発送するようですので、そちらに書かれた手続を行う必要があります。

自治体のホームページで調べると、より正確です。

例えば、私が住んでいる名古屋市では、8月から順次案内を送付するようです。

参考:https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000173496.html

 

混沌とする定額減税

名古屋の弁護士・税理士の小島です。

いよいよ6月支給分の給与から始まる定額減税ですが、どうも制度が混沌としてきました。

定額減税自体は、本人・控除対象配偶者・扶養親族の人数一人につき3万円の所得税と1万円の住民税を減税する制度です。

住民税は自治体が計算しますが、所得税の方は、給与計算を行う会社側で計算する必要があります。

確かに、これまでも月次の給与明細に反映させることが大原則で、修正等がある場合は年末調整で行うということになっていました。

しかし、実際の実務では、税額の計算と管理に手間暇がかかりすぎるうえに、この制度が今年しか行われないこともあり、年末調整で計算する予定だった会社や会計事務所もそれなりの数あったようです。

それが、本日(2024/05/21)午前の報道によると、給与明細に減税額や差引くことの出来る残りの残額を明記することを義務づける施行規則の改正を行ったようです。

定額減税は、6月支給の給与からなので、5月分の給与を計算する際には、この計算・表記をしなければならないため、既に準備を行っていたところもあったかと思います。

このような土壇場で制度の義務づけなどを行っているため、会社・会計事務所・社労士事務所の事務負担料は減税額では済まないほど生じているのが現状かと思われます。

正直、最初から給付にしておくべきだったのではないかと思わずにはいられないのですが、現場は今後も混乱が続くものと思われます。

確定申告時期到来

税理士兼弁護士の小島です。

今年も確定申告時期が到来しました。

令和6年3月15日までが確定申告期限ですので、対象となる方は期限に遅れることなく申告と納税を行いましょう。

給与所得しかない方は、源泉徴収されていますので、確定申告の必要はありません。

年末調整で生命保険や住宅ローンの控除を受けている方も、特に確定申告の必要はありません。

ふるさと納税は、ワンストップ特例の適用対象となっている方は、やはり確定申告の必要はありません。

医療費控除を利用されたい方は、年末調整やふるさと納税のような特例措置がありませんので、確定申告を行う必要があります。

同一生計のご家族分をすべていれることができますので、ご家族全員の医療費をまとめておき、10万円を超えるような場合は、医療費控除を申請することで源泉徴収された税金が還付される可能性があります。

※その年分の総所得金額が200万円以下の場合は、医療費の合計が10万円以下の場合でも医療費控除が利用できる場合があります。

医療費は、医療機関で支払った治療費の他にも、その医療機関への交通費も入れられますので(タクシー代は原則としてNG、ガソリン代はNGです。)、それらの領収証や記録を残しておくことも有益です。

 

確定申告の時期が近づいて参りました

年末も近づき、確定申告の時期が近づいて参りました。

私は、税務弁護士として、税理士業務を行っておりますので、確定申告も行っています。

毎年、1月以降は超繁忙期です。

最近では、国税庁のe-Taxがだいぶ使いやすくなっておりますので、医療費控除とふるさと納税くらいで、給与所得の方は、ご自身で確定申告書を作ることもそう難しいことではありません。

会社からもらう源泉徴収票通りに入力し、後は指示されるまま入力すれば完成しますので、一度、e-Taxを触ってみられることをお勧めします。

特に、最近では生命保険料や住宅ローン控除などについても、電子化が進んでいるため、マイナポータルを活用すると年末調整や確定申告はかなり簡単にできるようになってきています。

個人的には、事業者の確定申告の場合でも、電子決済の機能がもっと進んでいけば、領収証やレシートを写メで撮影しなくても、勝手に取り込まれる機能ができ、帳簿の作成もほぼ自動化される時代が遠くないうちにくるのではないかなーと思っています。

そうなってくれると、ますます確定申告書の作成は自動化されますので、税理士の業務は、申告書の作成ではなく、コンサル等、人と人とのコミュニケーションがなければ解決できない分野に特化されていくのだろうなと感じています。

 

年末調整の準備

12月は年末調整の時期ですので、税理士事務所も年末調整の準備に入ります。

ちょうど、10月~11月にかけて、ご自身が加入している生命保険会社から、生命保険料控除の書類が送られてきたりするかと思いますので、紛失しないように注意が必要です。

そもそも年末調整の作業とは、会社側が社員から源泉徴収していた税額と、本来の所得税を調整する作業です。

所得税は、社会保険料や生命保険料、地震保険料を支払っていた場合、控除対象となりますので、税額が安くなります。

他にも、扶養控除の対象者がいる場合も、控除を受けられるため、税額が安くなります。

ただ、源泉徴収をする際には、このような事情をすべて考慮することができません。

そのため、源泉徴収では、源泉徴収の表に基づき、一定の税額であるとみなして徴収し、年末にこれらの控除の有無や税額を調整する作業が、年末調整です。

ただ、年末調整だけでは考慮しきれない控除もあります。

これは例えば、ふるさと納税による寄附金控除や、医療費控除やセルフメディケーション税制による控除、初年度の住宅ローン控除等です。

これらは、個別具体的な事情が多く、手続も煩雑となるため、年末調整では調整対象外になっています。

これらの控除は、確定申告をすることで受けることができますので、ご利用されたい方は、領収書をなくさないよう注意しましょう。

税理士法人心・弁護士法人心

税理士・弁護士 小島隆太郎

 

事業者の方は納特と労働保険の年度更新の手続を忘れずに

源泉所得税は、原則として、徴収した日の翌月10日が納付期限ですが、給与の支給人員が常時10人未満の場合は、年2回にまとめて納付することができるという簡易な手続があります。

これを源泉所得税の納期の特例といいます。

税務署に対して、承認申請をする必要がありますが、それを行っている場合、毎月の支払に追われることなく源泉所得税を納めることができるというメリットを受けることができます。

源泉所得税のイメージとしましては、給与の支払が一般的かと思いますが、意外なところとしましては、弁護士や税理士等の士業に対する報酬の支払いをした場合も、所得税を源泉徴収しなければならないため、このような支払をした場合も対象となります。

1月から6月までに支払った所得から源泉徴収をしている場合は、7月10日が期限となりますので、お忘れなく手続を済ませましょう。

また、こちらは社会保険労務士の業務となりますが、社会保険算定基礎届・労働保険保険料申告(年度更新)手続も同時期です。

こちらは、事業所の4、5、6月に支払われた給与の額をもとに、7月10日までに算定基礎届けを提出する手続と、雇用保険と労災保険の保険料について、7月10日までに労働保険料の申告手続を行います。

これらの手続は、いずれも7月10日が期限となりますので、ご不明な方は、税理士や社会保険労務士に速やかに相談し、手続を済ませましょう。