司法試験の予備試験の問題を,AIが約60%的中させたというニュースを見ました。https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/20/news122.html
過去問等からデータを蓄積して,出題予想をさせる方法は,AIが得意とするところなんでしょうね。
司法試験の法律問題は,旧司法試験も含めると膨大な量がありますので,これからはもっと的中率があがるのかもしれませんね。
法律改正があった箇所は難しいのかな?とも思いますが,過去問と法律の改正情報のデータを蓄積させると,法律改正にすら対応した出題予想が可能になるかもしれません。
短答式試験は弁護士になるための最低限の知識を身につけるための試験ですが,私は苦手だったので,こういう技術を司法試験予備校が導入してくれると,試験対策的な意味ではすごく助かります。
他方で,こういった傾向が進むと,安易に「的中率の高い予備校の試験を受けとけばいいや」ということで,出題者の出題意図を考える,といった考える力が身につかなくなるのかな,とも思わなくはないです。
ただ,資格試験は,一定の資格を取得するための試験にすぎません。
大事なことは,資格を取ってから何をするか,という方なので,試験対策自体が効率的にできるようになることは,個人的には賛成です。
弁護士の業務でも,判例の蓄積から作成されているデータベースがありますが,これからの時代ではますます加速していきそうです。
依頼者の方から,損害賠償の額は?過失割合は?実刑?執行猶予?懲役何年くらい?と聞かれて,判例を調べてお答えして・・・とそのような業務はAIに取って代わられるんでしょうね。