弁護士・税理士の小島です。
50年ぶりに日本でノーベル平和賞の受賞が発表されたようです。
賞金の話をするのも下世話な感じもしますが、今回は、賞金に税金はかかるのか?という観点で記事を投稿したいと思います。
現在のノーベル平和賞の賞金は、1100万スウェーデンクローナ(約1億6000万円)のようです。
賞金も、経済的な利益であることに違いはないので、通常であれば所得税がかかるようにも思えます。
ただ、実は、ノーベル賞に基づく賞金は課税対象外になっています。
これは明確に法律上定められております。
所得税法では、第9条に非課税の規定が定められています。
ノーベル賞に関しては、同法律の第1項第13号ホに規定があり、「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」は所得税を課さないこととされています。
仮に、この規定がなかった場合、ノーベル賞の賞金は一時所得になるでしょうから、金額的にも半分近くは所得税がかかったものと思われますので、本規定の影響はかなり大きいといえます。
ちなみに、似たような非課税規定として、オリンピックやパラリンピックで特に優秀な成績を収めた者に対する表彰金なども対象となっています。