相続税課税割合の増加

相続税法が改正され,基礎控除額が下がったことで,課税対象割合が増えることが想定されていました。

昨年の年末に国税庁から発表があり,課税割合がこれまでの4%台から8%台に増えたようです。

課税価格の総額も約3兆円ほど増えたようで,税額も4000億円ほど増額したようです。

国の税収の割合から見ると,相続税額は微々たるものですが,課税対象となる相続人の数は確実に増えていますね。

納税資金に不安がある方は,早めに対策を採ることが重要ですので,相続に詳しい弁護士や税理士等の専門家に早めに相談してください。

預貯金の取り扱い判例変更

平成28年12月19日に,大法廷判決で判例変更がありました。

ネットのニュースなどでもよく取り上げられていましたので,ご存じの方も多いかと思います。

これまでは,被相続人の預貯金債権は分割債権であることを理由に,当然に各相続人の法定相続分にしたがって分割される。

よって,遺産分割の対象とはならない,という運用でした。

それが,預貯金債権も遺産分割の対象となるとの判例変更がなされました。

これによって,おそらく実務では,これまでは法定相続分の範囲内であれば少なくとも訴訟提起すれば払い戻してくれていた預貯金も,払戻ししないとの運用になるかと思います。

そうなると,葬式費用や相続税の納税費用などを第1次的には自分で用意しなければならなくなります。

補足意見では,仮処分等の手続きを提案もしているようですので,しっかり準備しなければいけません。

図書の横断検索

名古屋市内にある市図書館や県図書館、大学など21団体47図書館の蔵書をインターネットで調べられるようにする実証実験が始まったようです。

http://www.yomiuri.co.jp/local/aichi/news/20161202-OYTNT50201.html

弁護士業をしていると,新しい専門書はもちろん日々必要になるのですが,意外にも古い書籍が必要になることもあります。

特に,論点がマイナーな分野の場合は,絶版になった書籍にしか記述がなかったりすることも少なくありません。

弁護士会の所蔵図書はそれほど多くありませんので,そんなとき助かるのは市や県の図書館ですし,大学の図書館です。

特に,大学の図書館は古い専門書がたくさん保存されていることが多いです。

市や県の図書館だけではなく,大学の図書館も横断検索できるようになると非常に便利ですので,早めに導入して欲しいですね。

裁判所のお休み

はやいものでもう12月になります。

裁判所も年末は冬休みになるので,裁判期日が入りにくく,大抵,新年に持ち越されます。

裁判所には夏休みもあるので,夏は夏で期日が入りにくくなります。

弁護士の立場からすると,裁判期日が入らないと,事件を進めようがないので,なんとか工夫してほしいとは思うところです…

 

タワーマンション節税の改正

http://blogos.com/article/195952/

以前から不平等ではないかと指摘もあったタワーマンションを利用した節税策は改正されるようですね。

これまでは高層階ほど,減額率が大きかったものが,逆になるとか。

高層階ほど富裕層が住んでいるという発想に基づくもののようです。

ただ,2018年以降に引き渡す物件に限るとの方向性もでているとか。

まぁ,確かにそれまでに業者や一部のイケイケな税理士の提案にのっかって購入した人からすると,改正は非常に困るのかもしれませんが・・・

以前,税理士の友人とも話していましたが,節税対策は税法の改正も見越してアドバイスしないといけないので,非常に難易度が高いですね。

判例変更-預貯金は遺産分割の対象外

今年に入ってから何かと話題の裁判ですが,判例変更されるのはほぼ確定のようですね。

内容としては,これまで,預貯金は遺産分割の対象とならないとされていたこれまでの判例が変更され,預貯金も遺産分割の対象となるようです。

これまでは,法定相続分までの預貯金は相続人が各自,銀行で下ろすことができていましたが,判例変更されるとできなくなりそうです。

例えば葬儀費用を支払いたいけど現金がない,というとき,これまでは自身の法定相続分まで現金をおろして支払っていたケースも多いようですが,このような方法はできなくなります。

弁護士だけではなく,金融機関等の実務的にも影響が大きそうなので,注目しています。

台風と弁護士業務

季節柄,台風が多いですね。

私は名古屋にいますので,裁判や調停の期日に台風が重なると,延期になってしまうこともよくあります。

大垣の裁判所なんかは,運悪く帰りに電車が止まってしまうと,帰る手段がなくなってしまうので,かなり困ります。

裁判所も気にして,午後から期日が入っているときは,午前中に連絡をくれたりするのですが,外にでていることや他の期日との関係で既に裁判所にいたりするので,もう少し天気予報の精度が上がって,早めに連絡が欲しいなぁ…と思います。

名古屋高等学校で弁護士のお仕事紹介をさせていただきました

名古屋高等学校で,弁護士の仕事について,「ドラマチックな弁護士の世界」というタイトルでお話しさせていただきました。

第1講義,第2講義あわせて,150人弱の高校生の皆さんが聞いていただき,とても嬉しく思いました。

普段聞くことのない”ナマ”の弁護士の仕事・やりがい・魅力について,高校生の皆さんが少しでも感じ取ってくれればいいですね。

貴重な機会をいただき,ありがとうございました。

ARの世界,VRの世界

ポケモンGOのおかげか,AR技術が注目されています。

いまはまだ,せいぜいスマホの画面上にポケモンを表示したりするだけのようですが,Googleグラスやコンタクトレンズ上に画像を表示できるようになれば,ARは一気に日常生活に入ってくるなぁ・・・と思っていたらこんなニュース。

http://hypebeast.com/jp/2016/8/pokemon-go-contact-lenses

こうなると,現実世界にまさにポケモンが登場するように思えるんでしょうね。

スマートコンタクトレンズがもっと普及すると,将来的には,交差点では「→自転車注意」とコンタクトレンズ上に表示されたりするんでしょうね。

そうなってくると,「→自動車注意!」と表示されなかったのに車が飛び出してきてぶつかった!交通事故に遭った!

なんて場合は,どこが法的な責任負うことになるのか・・・

過失割合の減額事由にはなるのか・・・?

弁護士的には悩ましい問題です。

ARだけではなく,VRもPS4からデバイスが発売されるようですし,進歩してますね。

イヤホン付けて,ヘッドセットつけて,ホラーゲームとかやったら超怖いだろうなぁ・・・

これも,現在医療技術として開発されている脳に直接器具をつないで,動かなくなった腕を動かす技術なんかと併用されるようになると,将来的にはコントローラーも不要。ヘッドセットつけて寝っ転がって入れば,仮想現実上の自分のアバターを動かせるようになるんでしょうね。

まさに,攻殻機動隊やソードアートオンライン,アバターやマトリックスの世界ですね。

 

NHKの昔話法廷の面白さ

http://www.nhk.or.jp/sougou/houtei/

こちらで配信されている昔話法廷が面白いです。

三匹の子豚事件を見てみましたが,検察官の主張は,正当防衛の「急迫性」について,防衛の機会の利用して相手を加害する積極的加害意思があったから,急迫性が否定される。

よって,正当防衛は成立せず,殺人の違法性は阻却されない,という構成のようです。

法律知識がない人でも楽しめますし,ある人はより楽しめる内容になっていて,非常に面白かったです。

1話15分くらいですので,いかがでしょうか。

Pokemon goと交通事故

日本でも大流行してますね。ポケモンgo。

名古屋でも,鶴舞公園は公園の形がモンスターボールの形をしているとか,レアなポケモンが出るとかで,連日大賑わいのようです。

私もやってみましたが,自分のよく知っている道にポケモンが出てきたりするのは面白いですね。

まだ実装されていないようですが,交換や成長させてバトルできるようになると,ますます流行りそうです。

ただ,ゲームの性質上,スマホの画面を見ながら移動することから,事故も起きているようです。

ニュースでも,自転車同士の衝突事故やスマホをいじりながら車の運転を誤った方,蛇行運転をしていた原付などがでているようです。

私も,車を運転しながらポケモンgoをプレイしている人を見かけたので,ニュースになるのは氷山の一角だと思います。

当然ですが,スマホをいじりながら自転車や自動車は運転してはいけませんし,非常に危険です。

万が一,事故になった場合は,過失割合もそれなりに認められるでしょうし,何百万~何千万という損害賠償責任を負うことになりかねません。

特に,自転車保険に入っている人は少ないでしょうから,自転車で他人に怪我を負わせたり死亡させてしまうと,本当に大変なことになります。

最近では,自転車に乗っていた小学生と歩行者のおばあさんがぶつかった事故で,親の監督責任を認めた裁判例もでていますので,親御さんはお子さんにしっかりと教育することが大切です。

 

弁護士の現実

http://president.jp/articles/-/18443

プレジデントでも,「弁護士の給与半減!年収200万~300万も当たり前の悲惨な現実」という記事が特集されていました。

この手の記事ではよく,”最難関の試験に合格したのに現実は・・・”みたいなことが書かれています。

まぁ,言いたいことはわかりますが,難しかろうが簡単だろうが,資格に独占されている業界は供給側が増えると一人あたりの売上が落ちて収入も落ちるのが当然だと思いますけどね。

昔から競争のない業界はサービスやクオリティの向上は行われないわけなので,健全な結果ではないでしょうか。

これに伴ってよく聞くのが,「CMをやってる事務所やTVに出ている弁護士は質が悪い」というもっぱら身内からの批判。

これはナンセンスな話です。

CMの有無は広告宣伝費にお金をかけているかどうかにすぎないですし(もっと言えば広告宣伝費にかけられるくらい稼いでいるかという点もありますが),TVに呼ばれるかどうかもマーケティングがうまくいっているかどうかにすぎないので,弁護士の”質”とは大して関係ないです。

”お客様側が弁護士を選べないじゃないか”という批判もたまに聞きますが,これもよくわからない批判です。

弁護士が少ないときは,「選ばざるを得なかった」,「他に選択肢がなかった」わけで,これが良かったのでしょうか。

仕事のクオリティも向上させ続けるし,たくさんの方に利用していただきたいから広告に力も入れる,なんて矛盾することでもなんでもないように思います。

で,それをやっていれば,売上や収入も上がる一方なのでは?

体調管理の大切さ

久しぶりに体調を崩しました。

先週の金曜日から,大学生向けのインターンシップイベントに参加し,弁護士として20分×30回くらいしゃべり倒していました。

さすがに声が枯れました。

が,私的には声が枯れたくらいで,ちょっと疲れがたまったな,くらいだったのですが,本日完全にダウン・・・

一日中寝ていて,気がついたら夜だったのでびっくりしました。

あまり慣れていないこともあり,全力投球してしゃべったのが原因かもしれません。

次はペース配分を考えます。

セミナーでの講師役

リクナビが開催している大学生向けインターンシップ説明会に,弁護士として参加してきました。

東京で行われましたが,2日間で延べ500人弱の方に当法人の説明を聞いていただけたようです。

150人くらいの方にインターンシップに参加していただければいいなぁ…と計画していましたが,無事,計画は達成できたようです。

今度は代表弁護士の西尾が話しますので,皆さん,お楽しみに。

友人らの仕事

先日,大学の友人とご飯を食べました。

いまは裁判所で働いているようです。

法学部やロースクールを卒業していると,卒業後も仕事で会うことや,飲みに行ったときも共通の話題で盛り上がります。

移動中の仕事

私は現在,名古屋で弁護士をしていますが,他の地域に出張することも頻繁にあります。

新幹線だと,それなりに時間も確保できますし,テーブルや電源もあるので,ノートパソコンを使用して仕事ができるのですが,

在来線で30分前後の移動のときは非常に悩みます。

ノートパソコン広げるスペースもないですし,隣の方に画面をのぞかれても困りますし…

結局,本を読んでいるか,メモをしているか,寝ていることが多いように思います。

 

GWと交通事故

もうすぐゴールデンウィークですが,ゴールデンウィークは交通事故件数が増える傾向にあるようです。

普段,車を運転しない方が,お出かけのために運転したりしますね。

また,見知らぬ土地だと,その土地ならでは,独特の道路つくりがなされていて面食らうこともあります。

万が一,事故に遭われた場合は,どれだけ微細な事故に思えても,警察を呼ぶことを強くお勧めします。

当法人にも,たまに,「当事者同士で物損代くらい負担して解決することに決めたんだけど・・・」と,後からもめてしまったものの,警察には届けていないというケースがあります。

交通事故から時間が経ってしまうと,警察も届けを受理することを嫌がりますし,すぐに警察を呼びましょう。

この時期の気温

だいぶ暖かくなってきましたが,まだ夜は冷え込むことがありますね。

5月も過ぎるとクールビズということでジャケットを着なくなりますが,ジャケットを着ないと,弁護士バッジがつけられなくなるので,若干面倒なんですよね…

いちいち取り出さなければいけないので。

ネクタイが苦手な私には,クールビズが断然ありがたいのですが。

 

弁護士の横領

残念なことに,私も住んでいる愛知県の弁護士が,相続人から預かったお金を横領して逮捕されたようです。

最近,この手の事案が少なくないように思います。

日弁連から指導もされているのですが,弁護士は,自らの報酬等を受け取る口座と,依頼者からの預かり金口座は別々に口座を設けることとなっています。

事件をご依頼される際は,預かり金口座を設けているかどうか,確認されることをおすすめします。

日本ライフ協会のその後

高齢者の方の身元保証や生活支援を行っている団体として,業界最大手だった日本ライフ協会が民事再生を申請し,その受入先として福岡県の「えにしの会」が名乗りをあげていたようです。

が,結局,その「えにしの会」も譲受資金を準備できなかったとか・・・

また,報道を見ていると,日本ライフ協会は破産申立て手続に移行するようです。