自転車運転について②(自転車保険の徹底)

近年,各都道府県が自転車保険への加入を義務付ける条例を設けるケースが増えており,東京都でも2020年に同内容の条例が設けられました。

ところが,まだまだ加入率は高くないようで,調査によると2019年度の自転車保険加入率は条例で自転車保険の加入を義務づけている自治体で65.6パーセント,非義務化地域で49.6パーセント,全国平均では57.3パーセントとなっているようです。
ちなみに,東京都は50.6パーセントで全国26位となっています。

自転車と歩行者の事故の場合,歩行者が大けがとなって高額の賠償を命じられるケースもあります。
当時小学校5年生だった少年が乗った自転車と歩行者との衝突事故で,少年の母親に約9500万円もの賠償が命じられた事件(神戸地裁H25年7月4日判決)は,当時ニュースでも取り上げられたため記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
もし無保険の場合,このような多額の賠償金を支払える方は非常に少ないでしょうから,被害者は泣き寝入りに,加害者は全財産を失うという最悪の事態になりかねません。

そこで,前回の防犯登録の話に戻りますが,各個人の任意保険加入に頼るのではなく,防犯登録時に強制的に保険に加入させるシステムにしてはどうでしょうか。
(前回のブログはこちら)

講習時に自転車保険が有効期限内であることが分かる書類を提出させることで,知らない間に切れていたということを防ぎます。
また,講習を受けた回数に応じて保険料が安くなるようにし,講習にいったほうがお得になるようにします。
さらに,できれば自動車のように,自賠責未加入の場合は罰則を定めるというところまですべきかと思います。