オリンピックのスピードスケートを見て

2月4日から平昌オリンピックが開幕しました。
2月に入ってもまだ名古屋では寒い日が続いていますが,現在オリンピックが開催されている韓国の平昌は,最高気温がマイナスになることもあるほど寒いそうです。
そんな厳しい寒さの中でも,素晴らしいパフォーマンスを私たちに見せてくださる選手の方々はすごいと改めて思います。
その点,弁護士は裁判に行く際や,現地調査に行く時以外は室内での執務が多いので,寒さが苦手な私としてはありがたい限りです。

ところで,先日小平奈緒選手が,スピードスケートの500mで金メダルを獲得しましたね。
その際のタイムは37秒を切っていたとのことですので,時速48km近いスピードが出ていたことになります。
生身で時速48kmもの速度で走ると考えると信じられない数字ですが,おそらく自動車やバイクに普段から乗る方の中には,時速48kmはそこまで速いという感覚はなく,むしろもっとスピードを出して走行しているという方も多いのではないでしょうか。

ところが,もし時速48kmで走行していて交通事故に遭った場合,思った以上に深刻な結果になる可能性があります。
例えば,時速48kmの場合,前方に人影を発見してただちにブレーキを踏んでも,完全に停止するまで23mも要します。
また,普通乗用車が時速50kmで歩行者と衝突した場合,歩行者の致死率は80%にも上るとの調査もあるそうです。
交通事故の相手方が残念ながら亡くなってしまった場合は,刑事罰が科されてしまうだけでなく,民事上の責任として死亡慰謝料や逸失利益など,数千万円近くの多額の損害賠償義務を負う可能性もあります。

特に,私が勤務する名古屋は,個人の感覚ですがかなりのスピードで走行される自動車が多いという実感があり,交通事故件数も全国的に見て高いという統計もあるようですので,自動車の速度にはぜひ注意していただき,安全運転を心掛けていただければと思います。