ご覧いただきありがとうございます。
名古屋で弁護士をしております中里です。
今回は,裁判所の所持品検査について書きたいと思います。
最近,保釈中の被告人が,裁判所内に刃物を持ち込み,検察官に対して危害を加えるなど,裁判所内の職員や事件当事者等に対して危害行為を加えるという事件が多発しておりました。
つい,最近では,愛知県弁護士会にも刃物男が侵入したという事件もありました。
こうした危害行為に適切に対処し,裁判所利用者の安全確保を図る必要があるため,名古屋高等・地方裁判所で,平成30年7月頃から入庁者(一般来庁者も含まれます。)に対して所持品検査が行われることとなりました。
検査内容としては,飛行機に搭乗するときと同じような検査だと思われます。
X線検査装置や金属探知機(ゲート式またはハンド式)を利用して,来庁者の手荷物検査と身体検査が行われるようです。
裁判所に入る際に,所持品検査がすでに実施されていた裁判所は,東京,札幌で行われていたのは私も知っていました。
最近では,名古屋だけでなく,大阪,仙台,広島,千葉などでも所持品検査が実施される予定であったり,すでに実施されているようです。
弁護士の場合は,バッジや身分証などがあれば,検査不要とされています。
弁護士が事件関係者に襲われて死亡したケースなども過去に何件か発生しておりますので,裁判所内だけでなく,弁護士事務所でも防犯対策が必要な時代になってきました。
私の事務所でも,防犯対策に積極的に取り組んでおります。
裁判傍聴などで裁判所を利用されていた方は,今後,所持品検査のために裁判所に入る際に少し時間がかかってしまうと思ってください。