相続放棄の起算点

今年の大型連休も終わりました。

天候にも恵まれたと思いますが、名古屋でもかなりの人出があったと思います。

気温も徐々に上がってきて、過ごしやすい日が続いていますね。

 

今回は、「相続放棄の起算点」について、取り上げたいと思います。

 

民法915条では、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内」に相続放棄をしなければならないとされています。

ですので、相続放棄の期間の起算点は、「自己のために相続の開始があったことを知った時」ということになります。

 

そのため、よく誤解をされているのですが、「相続の開始日(亡くなった日)」が必ずしも起算点になるわけではありません。

亡くなった当日に相続の開始を知ることが多いでしょうが、後日、相続の開始を知った時にはその日が起算点になります。

 

ほかに誤解が多いのが後順位の相続人の相続放棄の起算点です。

相続人には優先順位があり、子どもがいなければ親が、親もいなければ兄弟姉妹が相続人になります。

相続放棄をすると、その方は初めから相続人ではなかったことになりますので、たとえば、子ども全員が相続放棄をすれば親が相続人に、親も相続放棄をしたり、そもそも初めから先に亡くなっていたりすれば、兄弟姉妹が相続人になります。

 

そうした場合には、相続放棄の起算点は、その方が、先順位の相続人が相続放棄をしたことを知ったときとなります。

法律の条文上は「相続の開始があったことを知った時」となっていますので、亡くなったことを知った日だと思われている方がいらっしゃるので、注意されてください。

 

相続放棄は、期限を守ることが非常に重要です。

確実に相続放棄の手続きができるように注意をされてください。