円安が進行しているようです。
円相場に影響を与える経済的要因としてはさまざまなものがありますが、日本と他の国家間での金融政策の違いが原因だとも分析されているようです。
すなわち、インフレを抑制しようとしている他の国の金融政策に対して、日本はインフレを許容する金融緩和を続けていることから、円の価値が相対的に下落し、円安につながっているのだと分析されています。
原料を輸入し、加工した工業製品を輸出するという経済モデルをとっていたかつての日本であれば、円安は国際競争力の強化にもつながり、歓迎すべき状況ともされたのでしょうが、現在の日本においては、このような単純な評価がされる状況にはありません。
さまざま経済人や識者が、現在の円安状況についての見解を発表していますし、私自身、それぞれの見解を興味深く読んでいますし、名古屋経済にとってどうなのかも気になるところです。
少なくとも、急激な環境の変化は生活などに与える影響も大きいでしょうから、みなさまの生活やお仕事に悪い影響がですぎることがないように願っています。
前回は、土地の路線価と固定資産評価額について取り上げましたが、今回は特定路線価についてご紹介いたします。
路線価は、相続税や贈与税において、土地の評価に使用する指標で、国税庁から毎年、発表されるものです。
路線価地域にある土地については、この路線価を基準として土地の評価額を計算していくことになります。
しかし、ありとあらゆる道路に路線価が設定されているわけではなく、評価の対象の土地に接している道路に路線価が設定されていない場合があります。
そのような場合には、税務署にその道路の路線価を設定してもらう必要があり、このようにして設定された路線価を特定路線価と呼んでいます。
特定路線価を設定してもらうためには、税務署に特定路線価設定申出書を提出する必要があります。
申出書に必要事項を記入したうえで、評価すべき土地や、特定路線価を設定する道路についての物件案内図や地形図、写真などの資料を付して、提出することになります。
国税庁のホームページでは、この手続きの処理に必要な標準処理期間は、概ね1か月程度と紹介されています。
相続税の申告期限が近い場合には、設定に要するこの期間も問題となりえますので、特定路線価の設定が必要な場合には、早めに対応しておく必要があります。