戸籍取得の簡便化について

今年も、全国で台風の被害がありました。

台風の動きは意外なものであり、現在の技術をもってしても、台風の動きを予測することは難しいことが分かりました。

私は、名古屋以外に出張することがあり、交通機関への影響もありますので、今後も、台風の最新情報をこまめに確認するという必要は続きそうです。

 

今回は、「戸籍取得の簡便化」について、取り上げたいと思います。

相続などの手続きでは、戸籍を取得する必要があります。
「被相続人がいつ亡くなったのか」、「誰が相続人なのか」といった相続人関係の事項は戸籍で確認することができますので、これらを取得して進めることになります。

戸籍は、本籍地のある自治体で管理されていますので、本籍地のある自治体に証明書の発行を依頼することになります。
本籍地が近ければ、役所の窓口で取得すればよいですが、通常、本籍地は住所が変わっても変更しないため、住所地と異なる場所に本籍地があるという方々も多いでしょう。
そのような場合には、本籍地のある自治体に郵送で戸籍の発行を依頼することができます。
最近は、マイナンバーカードを利用するなどして、コンビニでも戸籍の発行ができるようになりましたが、取得可能な戸籍が限られているなどの問題が残っています。

郵送で取得するとなると、時間もかかるうえ、必要な戸籍が数か所に分散して管理されている場合には、そのような自治体すべてに手続きをする必要が生じてしまいます。
そこで、令和6年から広域交付の制度が開始されました。
この制度を利用すると、市外の戸籍であっても、住所地の自治体の窓口の手続きで取得できるようになりました。
本人以外の父母、祖父母などの直系尊属の戸籍も取得できますので、たとえば、「父の出生から死亡までの戸籍」を一度に取得することも可能です。
ただし、この制度を使って取得できる戸籍の範囲にも制限があり、自治体によっては利用時間などにも制限をかけていることがあるようですので、予め利用方法の確認をしてから手続きを進めるのが無難です。

政府では、戸籍の電子交付も検討されているようです。
電子交付されたものを利用して、各機関に対して、電子での手続きができようになれば、相続手続きはより便利になるでしょう。
今後も、戸籍の取得方法が簡便になるように工夫されていくでしょうし、このような流れをしっかりと確認していきたいと思います。