CICによる「クレジット・ガイダンス」提供開始

弁護士の松山です。

今年の10月、信用情報機関の一つであるCICが、「クレジット・ガイダンス」の提供を開始するとの発表がありました。

CICによると「クレジット・ガイダンス」とは、CICが保有する信用情報を分析のうえ算出した「指数」と「算出理由」をCICの加盟企業及び消費者に提供するサービスです。

指数は、支払い状況や残高等の客観的な取引事実に基づいて算出した指標であり、200から800までの数値で示されます。

CICのウェブサイトでは、指数の算出方法として、理由の明示が可能な統計的分析手法を採用しており、AI等の手法は採用していないと説明されています。

消費者に対する提供は既に令和6年11月28日から開始されており、加盟企業(クレジットカード会社など)への提供は令和7年4月1日から開始されるとのことです。

今後は、数値で示されることになるので、一見して個人の信用状態が分かりやすくなりますが、指数の算出に用いられる支払い状況や残高等の客観的な取引事実は、従来から提供されていた情報のため、クレジットカード会社等の与信判断が大きく変化することはないと思われます。

また、一定の手続によって、CICの加盟企業に自分の指数や算出理由が提供されることを停止することが可能です。