遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)は弁護士に相談
1 遺留分のご相談なら弁護士へ
2 遺留分について
特定の相続人が遺産を多く相続したりするなどして、相続ができなくなってしまった場合は、遺産を多く相続した相続人から一定割合を取り戻す権利があります。
取り戻せる部分のことを遺留分といいます。
実際に遺留分の請求を考える上で、遺留分の割合や算定方法が分からず、どの程度の遺産を取り戻すことができるのか把握できず困っている方もいらっしゃるかと思います。
遺留分の計算方法は複雑なため、相続や遺留分の制度に詳しくないと難しい部分かと思いますので、弁護士にご相談ください。
当法人の弁護士が相談にのらせていただきますので、まずは一度ご連絡ください。
3 遺留分侵害額請求を行うにあたって
遺留分の請求を行う際は、どのような財産が対象となるのか、不動産などが含まれる場合は、その評価額が適切かどうかを調べて、侵害されている遺留分の額を請求していくことになりますし、法律のルールにのっとり、適切な手続きを期限内に行う必要があります。
遺留分を請求する際は、遺留分の請求をしたという証拠が残る形で請求することが大切です。
遺留分の請求を行ったら、まずは相続人同士で話し合いを行うことが一般的です。
話し合いで決着がつかない場合は、裁判所で調停を申し立てて合意を目指していきます。
調停で合意が得られない場合は、訴訟を提起することになります。
これらの手続きをお一人で進めていくとなるとご負担が大きいかと思います。
適切に対応していくためにも、当法人にご相談ください。
詳細につきましては、以下のサイトをご覧ください(以下のボタンをクリック)。
特別受益がある場合の遺産分割の計算方法 遺留分の請求を弁護士に依頼した場合の費用
名古屋の事務所について
当法人の事務所は、名古屋駅の近くという便利な立地にあり、相談していただきやすいかと思います。遺留分について弁護士への相談をお考えの方はご利用ください。
遺留分侵害額請求をするとどうなるか
1 金銭請求をすることができる
そもそも遺留分とは、簡単にいうと、相続人に保証された最低限度の権利のことを言います。
法律が改正され、遺留分を請求する相続人(遺留分権利者といいます。)は、遺留分を請求された人(遺留分義務者といいます。)に金銭を請求することができます。
以前の法律では、金銭請求ではなく、財産の一部を返還してもらう請求でした。
そのため、以前は、土地しか財産がない場合は、土地の権利の一部を遺留分権利者に渡せばよかったのですが、改正後は、土地の権利の一部に相当する金銭を支払うことが必要となりました。
2 場合によっては調停や訴訟を行うことも
遺留分侵害額請求をした後に、遺留分義務者と金額でもめてしまった場合、一般的に、家庭裁判所で遺留分侵害額調停を行うことになります。
遺留分侵害額調停では、請求金額や支払い方法等について、話し合うことになります。
この遺留分侵害額調停はあくまで、話し合いですので、話し合いでまとまらなければ、次に遺留分侵害額訴訟を地方裁判所で行うことになります。
訴訟の結果、請求が認められ、それでも遺留分義務者が支払わない場合、遺留分義務者が持っている財産を強制執行することが可能になります。
なお、遺留分侵害額請求でもめてしまった場合、訴訟まで行くと、解決までに1年半から2年程度かかることが多いです。
また、強制執行までするとなると、それ以上の時間がかかる場合があります。
3 遺留分侵害額請求は弁護士にご相談を
遺留分侵害額請求は、財産をどのように評価するかによって、金額が大きく異なることがあります。
遺産が預貯金や上場している株の場合は、金額が明確に出てきますが、遺産に土地や建物がある場合は、評価方法によって、金額が異なる場合があります。
また、遺留分侵害額請求において、相続人が亡くなった方の生前にお金や不動産を受け取っている場合は、それも考慮されます。
このように、遺留分侵害額請求は、法的専門性が要求されるため、ご不安な方は、相続に強い弁護士にご相談されることをおすすめします。
遺留分について相談するタイミング
1 遺留分の相談のタイミングは、常に「今すぐ」
遺留分の問題を考えなければならないケースは、大きく2パターンあります。
1つは、遺留分を請求したいというパターンです。
もう1つは、遺留分を請求されたというパターンです。
いずれの場合でも共通しているのは、「相談は早ければ早いほどいい」ということです。
法律問題全般でも、相談は早い方がいいと言えますが、遺留分については、特に早く相談をしなければならない事情があります。
ここでは、遺留分の相談をするタイミングについて、ご説明します。
2 遺留分を請求したい方へ
たとえば父が、全遺産を長女に相続させるような遺言を残していた場合、他の相続人は遺留分を請求できる可能性があります。
しかし、遺留分の請求には、期間制限という壁があります。
遺留分は、遺留分の請求ができることを知ってから、1年以内に請求しなければなりません。
そのため、「相続発生後、すぐに遺産の話をすることがためらわれる」といった理由から、遺留分の請求をしないまま放置しておくと、遺留分の権利が消滅してしまう可能性があります。
1年の期限ぎりぎりになって、書面で遺留分の請求をしようと思っても、相手が通知を受け取らなかったり、引っ越していたりすると、1年以内に相手に遺留分の請求を行えない場合があります。
そのため、遺留分の請求を検討している方は、すぐに弁護士に相談することが重要です。
3 遺留分を請求された方へ
遺留分を請求された方は、まず何とかして遺留分を減らすことができないかを検討することになります。
たとえば、父が介護を頑張ってくれた長女に多めに遺産を相続させ、疎遠だった二女には遺産を少なめに渡すようなケースでは、長女が遺留分を減らすための活動を行うことになります。
そのための最も有効な手段は、父が二女に対して生前贈与を行っていたことを証明することです。
しかし、生前贈与を立証するための証拠は、時間の経過とともに、どんどん失われる可能性があります。
そのため、遺留分を請求された場合も、できるだけ早く弁護士に相談することが大切です。
遺留分で困った場合の相談先
1 遺留分を扱うことができるのは弁護士だけ
遺留分の請求は、手続業務ではなく、紛争業務と言われています。
紛争業務を扱うことができるのは、原則として弁護士だけです。
そのため、遺留分について相談する場合は、弁護士に相談しましょう。
2 遺留分に詳しくない弁護士に注意
遺留分の計算は、必ずしも簡単なものではありません。
計算式自体がとても複雑であることに加え、不動産や非上場株式のように、評価額が必ずしも明らかではない財産について、適切な評価ができなければなりません。
また、遺留分を請求した場合、税金の申告や納税が必要になる場合があるため、税金面に関しての知識も不可欠です。
このように、遺留分を扱うためには、法律や判例についてはもちろん、その他の分野についてのノウハウも必要になります。
そのため、法律の弁護士であっても、必ずしも遺留分に詳しいとは限りません。
遺留分の相談をする場合は、遺留分について詳しい弁護士に相談する必要があります。
3 遺留分に詳しい弁護士の探し方
⑴ インターネットを活用する
現代では、多くの弁護士が事務所のホームページを持っています。
事務所のホームページは、事務所の特徴を広く知っていただくためのツールですので、その事務所がどのような分野に注力しているのかが掲載されていることがあります。
遺留分に力を入れている事務所であれば、遺留分に関するページが多く掲載されているはずです。
⑵ 無料相談を利用する
実際に弁護士に会って相談をすれば、その弁護士が遺留分に詳しいかどうかが分かることがあります。
たとえば、遺留分に関する法律は、近年大きな改正がありました。
遺留分に詳しい弁護士であれば、当然その内容は研究していますが、あまり遺留分を扱っていなければ、法律の改正をあまり把握していない可能性があります。
そのため、無料相談などで、遺留分の法律の改正について質問すれば、その弁護士が遺留分に詳しいかどうかの目安になるでしょう。
遺留分を請求したいと考えの方へ
1 遺留分の請求には期限がある
たとえば、亡くなった方が、全財産を1人の相続人に相続させるような遺言書を残していた場合、財産をもらえなかった相続人は、遺留分の請求を検討する必要があります。
しかし、遺留分には、1年間という期限があるため、のんびりしている時間はありません。
あと1か月で期限が来てしまうというときに、遺留分の請求をしようと思っても、相手方が引っ越していたり、海外へ出張などに行っている場合、遺留分の請求が難しくなる可能性があります。
そのため、遺留分の請求を検討している方は、できるだけ早い段階で、弁護士に相談をすることが大切です。
2 遺留分の請求をするためには、財産の調査が必要
遺留分は、遺産総額がいくらなのかによって、請求する金額が異なります。
たとえば、遺産総額が1000万円で、長男が全遺産を取得し、二男が遺留分を請求する場合、他に相続人がいなければ二男の遺留分は250万円です。
他方、遺産総額が5000万円で、他の事実関係が同じなら、二男の遺留分は、1250万円です。
このように、遺産総額によって、請求する遺留分額が異なるため、遺留分の請求をするためには、財産の調査が必要です。
もっとも、1年の期限が迫っているような場合は、財産の調査をする時間がないため、「遺留分を請求する意思」のみ伝え、金額は明示しないという方法もあります。
3 遺留分の請求方法は1つではない
「遺留分の請求は、内容証明郵便で行うべき」と言われることがあります。
その理由は、内容証明郵便を送れば、どんな内容の書面を送ったのかを記録できるため、遺留分を請求したという事実を、簡単に証明することができるためです。
しかし、相手方の住所が分からない場合、相手方が内容証明郵便を受け取らなかった場合、相手方が海外にいる場合などは、内容証明郵便が使えないケースもあります。
そのため、内容証明郵便は万全の方法ではありません。
どのような場合に、どういった方法で遺留分の請求を行うべきなのかは、ケースによって異なります。
遺留分の請求を検討している方は、どんな方法で遺留分を請求すべきなのかを、弁護士に相談することが大切です。
遺留分に強い弁護士とは
1 弁護士が遺留分に詳しいとは限らない
遺産を巡る相続の争いは、人が亡くなる以上、いつでも発生する可能性があります。
しかし、遺留分は、とても高額な財産の生前贈与があるか、不公平な遺言が残されているという、特殊なケースでのみ問題になります。
そのため、遺産を巡る争いの中でも、件数がそれほど多いとは言えないため、遺留分をあまり扱ったことがないという弁護士も少なくありません。
2 遺留分に強い弁護士の特徴
⑴ 不動産の評価に強い
遺留分は、不動産の評価額によって、大きく左右されます。
たとえば、名古屋の不動産を3000万円と評価した場合と、5000万円と評価した場合では、遺留分の額が大きく変わります。
しかし、不動産の評価には、確定的な方法が存在しないため、様々な条件を総合的に考え、適正な評価額を計算しなければなりません。
遺留分に強い弁護士であれば、不動産評価の重要性を理解しているため、不動産評価の研究を行っています。
⑵ 多彩な方法で遺留分の請求を行う
遺留分は、請求できるようになったことを知った時から、1年以内に請求をしなければ、消滅してしまう権利です。
ここで大切なのは、請求を行ったという証拠を残しておくことです。
一般的には、内容証明郵便を送って、遺留分の請求をした証拠を残しておきますが、相手が受け取り拒否をしたり、住民票上の住所にいない場合は、内容証明郵便は使えません。
そこで、遺留分に強い弁護士は、内容証明郵便以外にも、多彩な方法で、遺留分を請求した証拠を残そうとします。
⑶ 遺留分に関する税金に詳しい
遺留分を請求する場合、相続に関する税金が発生することがあります。
税金は、期限内に納めなければ、延滞税などが課せられることがあるため、慎重な対応が求められます。
遺留分に強い弁護士であれば、遺留分に関する税金についても詳しいため、遺留分の請求や交渉を行いつつ、税金面での準備も同時に進めようとします。
遺留分に強い弁護士に相談するメリット
1 遺留分の権利を失うことを防ぐことができる
遺留分には、法律上の期限があります。
原則としてご家族が亡くなったことを知り、さらに遺留分の侵害を知った時から1年以内に遺留分の請求を行わなければなりません。
もし、この期限を過ぎると、遺留分の請求をしても、時効により権利を失う可能性が高くなります。
「そんな法律は知らなかった」という理由は、裁判では認められません。
また、仮に遺留分の請求を期限内にしたとしても、適切な証拠を残しておかなければ、遺留分の権利を失う可能性があります。
このように、法律を知らなかっただけで、短期間のうちに遺留分の権利を失うことがあり得ます。
遺留分に強い弁護士であれば、こういった見逃しがなく、適切な証拠を残しつつ、期限内に遺留分の請求を行うことが可能です。
2 遺留分の計算を全て任せることができる
遺留分の請求をするためには、遺留分がどれくらいの金額になるのかを計算した上で、請求をする必要があります。
しかし、遺留分の制度は非常に複雑なため、遺留分の正確な計算は、法律に詳しくない一般の方には困難な場合が多くあります。
特に、遺産の中に不動産がある場合は、計算方法が複雑です。
たとえば、名古屋に不動産があれば、名古屋の不動産事情や、不動産の価値の減額要因などを考慮しつつ、遺留分の計算を行わなければなりません。
遺留分に強い弁護士にご相談いただければ、こういった複雑な遺留分の計算を全て任せることができます。
3 遺留分の交渉を全て任せることができる
遺留分の交渉は、親族に対して金銭などの支払いを求めることになるります。
親族間同士では、感情的な対立が激しいことが多く、遺留分の話と関係ない点でののしりあいが始まる等、交渉が長期化する傾向にあります。
その結果、精神的な負担も大きくなり、日常生活に支障をきたす場合があります。
弁護士に依頼すれば、相手方との交渉を全て任せることができるため、相手方の言動を直接聞くことによる精神的な疲弊を防ぐことができます。
また、遺留分に強い弁護士に弁護士であれば、何度も遺留分に関する交渉を行っているため、スピーディーに交渉を進めることが可能です。
遺留分を依頼する場合の専門家の選び方
1 依頼する専門家次第で遺留分額が異なることがある
どの弁護士に遺留分を依頼するかによって、認められる遺留分額が異なることがあります。
その理由として、弁護士にも相続を年間100件近く扱っている弁護士もいれば、年に1~2件しか扱っていない弁護士もいるためです。
実際、弁護士経験が20年以上のベテランの方でも、遺留分の法改正がいつ施行されたのか、法改正の内容はどうなったかを知らない方もいます。
万が一、遺留分に詳しくない弁護士に依頼してしまい、本来であればより増額できた(請求されている場合は、より減額できた)にも関わらず、適当なところで合意してしまう可能性もあります。
もちろん、遺産が預金だけで生前贈与もなく、遺言書にも全くの問題がない場合など、事案によっては、どの弁護士に依頼しても遺留分額が異ならない場合もあります。
しかし、遺産に土地や建物があるケースや、生前贈与があるケースなどでは、どの弁護士に依頼するかで、金額が大きく異なる可能性もあります。
また、どの弁護士に依頼するかによって、解決までの期間が異なる場合もあります。
そのため、遺留分で損をしないためにも、遺留分をご依頼される場合は、遺留分に強い弁護士をおすすめします。
2 遺留分に強い弁護士とは
具体的に、遺留分に強い弁護士とは、たとえば、遺留分に関する相続法改正だけでなく、相続税にも詳しい弁護士などが当てはまります。
遺留分に関して、令和元年7月1日に相続法が改正され、実務の運用や最新の裁判例も蓄積されつつあります。
そのため、遺留分に強い弁護士であれば、そういった実務の運用や裁判の動向をチェックしているはずであり、勉強をしていない弁護士よりも、交渉や裁判を有利に進めることができるかもしれません。
また、相続税が発生する場合、相続税を控除した最終的に手元に残るお金を考えた時に、遺留分請求を行った方が得なのか、もしくは、遺留分請求ではなく、相続人全員で合意して遺産分割で行った方が得なのかを検討する必要があります。
その時に、相続税に強い弁護士であれば、どちらが最適かを考えることができるため、相続税を知らない弁護士よりも有利に進めることができるかもしれません。
このように、遺留分に関する法律にも詳しく、相続税にも詳しい弁護士であれば、遺留分に強い弁護士と言えます。
3 遺留分に強い弁護士の選び方
なるべく遺留分に強い弁護士を選ぶ場合、弁護士事務所のホームページを確認するという方法があります。
一般的に、遺留分に力を入れている事務所、遺留分に強い事務所であれば、それをお客様に知っていただくために、遺留分に特化したホームページを作成している可能性があります。
遺留分に自信があるからこそ、遺留分に特化したホームページを作成していると考えられるためです。
そのため、遺留分に強い弁護士を依頼する場合、ホームページの内容を確認してみることをおすすめします。
また、弁護士事務所によっては、遺留分の無料相談を行っている事務所もございますので、一旦相談してみて判断しても良いかもしれません。
弁護士選びで失敗しないよう、遺留分に強い弁護士に依頼するようにしましょう。