個人再生を弁護士に依頼した後にしてはいけないこと
1 依頼した後の注意点
個人再生を依頼した後にしてはいけないことはいくつかあります。
ただ、それも個々の状況に応じて異なりますので、何をしていけないのかは状況によって異なります。
ここでは代表的なものをピックアップしてご説明しようと思います。
2 弁護士に正しい情報を伝えない
どんな場合であってもやってはいけないことがあります。
それは、弁護士に正しい情報を伝えないこと、もしくは、誤った情報を伝えてしまうことです。
上述のとおり、個人再生の場合にしてはいけないことは、個々の状況に応じて異なります。
そのため、何をしてはいけないか、逆に、何をしなければならないかを判断するためには、その個々の状況を正確に把握することが必要になります。
それができなければ、何をしていいのか、何をしなければならないかを正確に伝えることができず、申立て後に大きな問題となる可能性もあります。
また、問題になりうることであっても、通常は早期に対処した方が、影響が少ないことが多いです。
したがって、個人再生を依頼した後は、依頼した弁護士に正しい情報を伝えることが必要です。
3 財産の名義変更、贈与、浪費等
小規模個人再生の手続きにおける再生計画の最低弁済額は、債務額からその額に応じて定められている割合を減額した額か、清算価値のどちらか大きい方、給与所得者等再生手続きであればこれに可処分所得の2年分を加えた3つのいずれか大きい方となります。
清算価値とは、簡単にいうと申立てを行う方が持っている財産の価値のことです。
そのため、財産が少なくなれば個人再生手続きでの支払い総額が減ることになるのですが、意図的にこのようなことをするのはしてはいけません。
そのため、原則として個人再生を依頼した後については、持っている財産の名義を変更したり、贈与したり、浪費等によって費消してしまうのは慎む必要があります。
依頼した後にそのようなことがあると、最悪、個人再生の申立てをしても開始決定が出されなかったり、再生計画の認可が下りなくなってしまう可能性も生じます。
なお、なにかしら別の理由があっても、財産の名義変更等をする場合には、裁判所に、債権者を害する意図があったのではないかと疑われる可能性があります。
したがって、個人再生の手続きを依頼した後については、財産の名義変更等はしないことが無難です。
もし、必要があるのであれば、事前に、弁護士に相談する必要があるでしょう。
不動産の競売と個人再生を弁護士に依頼するタイミング 副業と個人再生