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国際結婚の離婚手続き

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2022年4月13日

1 国際離婚について

最近は国際結婚が増えています。

しかし、国際結婚の増加に比例して、国際離婚も増えています。

国際離婚の場合には、日本人同士の離婚の場合に比べて、離婚の手続きが複雑になりますので注意が必要です。

そこで、以下、国際離婚の手続きについてご説明します。

2 国際離婚の場合に適用される法律

国際離婚とは、一方もしくは双方が外国籍を有している夫婦が離婚すること、及び居住地が外国である日本人夫婦が離婚することをいいます。

そして、国際離婚の際に、日本の法律が適用される場合と、外国の法律が適用される場合で手続きの内容が大きく異なります。

3 どの国の法律が適用されるのか

国際離婚をする場合、どの国の法律が適用されるのかということは、「法の適用に関する通則法」という法律に定められています。

この法律によれば、①離婚時の夫婦の本国が同一であれば、その本国法、②その法が無い場合において、離婚時の夫婦の常居所が同一であれば、その常居所地の法、③そのいずれの法もない場合において、夫婦に最も密接な関係のある地の法が適用されます。

この法律からすると、日本の法律が適用されるのは、夫婦の本国法がいずれも日本である場合、離婚時の夫婦の常居所が日本である場合、夫婦に最も密接な関係のある国が日本である場合となります。

4 日本の法律が適用される場合

日本の法律が適用される場合、日本人夫婦の離婚と同様に、日本の法律に従って、協議離婚・調停離婚・審判離婚・裁判離婚をすることができます。

ただし、配偶者の本国が協議離婚を認めていない場合、日本で協議離婚が成立したとしても、配偶者の本国では離婚が成立しないといった問題が起こります。

そのため、日本で協議離婚をすべきかどうかは、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

5 国際離婚と弁護士

国際離婚では手続きが複雑になることも多いです。

また、弁護士によって、離婚に関する問題を得意としているかは異なります。

国際離婚の際にトラブルとならないようにするためにも、日本法が適用されない場合には、弁護士の中でも特にその分野を得意とする弁護士に相談するのがよいかと思います。

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