任意売却のメリット・デメリット
1 任意売却とは
任意売却は、住宅ローンの返済が困難な状態となった場合に検討する不動産の売却方法の一つです。
裁判所が強制的に売却手続きを進める競売手続きに対して所有者の意思で売却を決める方法なので、「任意」と名付けられています。
2 任意売却のメリット
⑴ 高額での売却
通常、競売手続きによって売却される場合と比べて高い金額での売却が可能です。
⑵ 引っ越し代金の支払い
任意売却では、買主との交渉により20~30万円程度の引っ越し代や新生活を始めるための費用が支払われる場合も多く、引っ越しのための貯金がない場合でも新たな住居で再スタートをかけやすいです。
⑶ 周囲に知られずにできる
競売手続きが始まると、執行官が自宅に来たり、インターネットに競売物件として住所や外観の写真等が公開されたりして、近所に競売のことが勘づかれるおそれがあります。
任意売却は通常の不動産売却と同様に進められるので、債務の返済が困難である等の事実を周囲に知られることなく進めることが可能です。
3 任意売却のデメリット
⑴ 債権者や連帯保証人の同意が必要
競売の場合は、手続開始決定が下されれば、あとは裁判所のスケジュールに則ってある意味自動的に手続きが進んでいきます。
これに対して任意売却では、通常、不動産に抵当権をつけている住宅ローン債権者や住宅ローンの連帯保証人の同意がなければ、進めることができません。
⑵ 手間がかかる
競売では不動産の所有者が具体的な行動をしなくとも手続が自動的に進んでいきます。
これに対して任意売却では、買主を見つけたり、買主との仲介をしたりしてくれる不動産業者等を自分で見つけなければならず、手間がかかります。
⑶ 買主が早く見つかった場合には早く退去しなければならない
任意売却では、良い条件で買い取ってくれる買主が早く見つかった場合には、早く退去しないとその条件での売却ができなくなります。
ですので、競売の手続きと比べて早く自宅を退去しなければならない可能性があります。
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